ネットで稼ごうとしたけれど、手応えというものがないっ!
私はブログアフィリエイトをしているのだが、アフィリエイトを始めてから何となく分かったことがある。「買ってください!」と言ったところで買ってくれる人はいないということだ。
売り手になるまでは、やたらと物を買わせようとする広告や電話に嫌悪感を抱いていた。本当に素晴らしい物ならそんな押し付けるような宣伝なんかしなくたって売れるだろうし、物は本当に必要としてくれる人に買われないとゴミになってしまうからだ。
押し売りするような人は商品に対して愛があるのだろうか。私だったら人に圧力をかけず「必要なければ買わなくても良いですよ」と言うのに。そう思っていた。
ただそんな言い方だと売れないことが分かった。言い方だけの問題ではないと思うが、アフィリエイトをやってみて、あの手この手で必死に売ろうとする側の気持ちも理解できるようになったのだ。
同時に消費者の気持ちも分かる。自分の立場になって考えてみたら当たり前であるが、「もしよろしければ買ってくださ~い!」と言われたものを全部ニコニコしながら買っていたら、家は物で溢れ、お金はスッカラカンになってしまう。せっかくお金があるのに押し切られて使っていたら、自分の好きなものや必要なことに使えなくなってしまう。
それは「時間の使い方」も一緒だ。
「これ見てください!」と言われたものを全部ニコニコしながら見ていたら、すべての時間は人のことで埋まってしまう。せっかく時間があるのに、自分の好きなものや必要なことに使えなくなってしまう。タダより高いものはない、だ。
今私は、小説投稿サイトやブログでの投稿に力を入れている。
もっとたくさん書いている人に比べたら書いていると言えるレベルではないかもしれないが、文章を投稿し、ブログでリンクを貼って宣伝したりしている。
でもカクヨムで投稿した文章のアクセス数が上がる気配はない。
投稿して何日か経ったエピソードのアクセス数も一桁だ。
別にすべての人が私の文章に興味を示してくれるとは思ってはいない。そんなことは有り得ないだろう。そもそもみんな忙しい。だから私は、心底興味を持った人に来て欲しいと思っていた。
けど心底興味を持ってくれる人はあまりいなかったということだ。寂しい。
しかし消費者の気持ちになってみると、せっかく時間があるならやはり好きなことに使いたい。話題の映画を見に行った方が得られるものは大きいし、楽しめる確率が高いということだろう。
そうでなくても話題にできる。他の人と「あの映画見た?」と盛り上がれて、ブログのネタにだってなるのだ。
なんとなく、売られているものや有名なものの名前は勝手に出して人にオススメしたりしていい気がするけれど、個人で出しておられる作品は話題に出しづらい。だから面白いものを見つけても、読んだだけで完結してしまう。人気作品以外があまり読まれないのには、そういう理由も多少あるのだろうか。
カクヨムで面白い作品を見つけたら宣伝したくてレビューコメントを書くけれど、「あなたは私の作品を理解していない」と言われる可能性も0ではない。
まぁレビューコメントは書いていいシステムになっているから大丈夫だろうと思っているけれど、やはりそれ以上のアクションはしづらい。買った本やマンガなら、勝手にブログで感想や考察を書いてご紹介するのだけれど。
また、親切心から誰かの投稿を見に行ってコメントでも残せば「見てくださってありがとうございます! 他のも是非読んでください!」という空気になる可能性もあるし、そうなればキリがなくなる。押しの強い人やこだわりのある人と下手に関わればトラブルにもなりうる。
そして私はSNS等で人のプロフィールは見ずに投稿だけ見たりするが、あとで何気なくその人のプロフィールを見に行くと、「◯◯はしないでください」「◯◯はお断りです」「まず◯◯から読んでください」「◯◯は苦手です」とか色々書いてあってギョッとすることがある。
うっかりこだわりの強い人に話しかけて「プロフィールにこう書いてありましたよね?」とか「投稿の内容ちゃんと読んでいますか?」とか怒られたらどうしようと思う。
プロでない人との関わりの面倒さというのはそういうところにもあると思う。
私自身も面倒な性格だ。
「私はこういう考え方ですので」「私はそうは思いません」とこだわりをアピールしたりするし、もっと読んでほしいオーラを出すし、ネットで人と喧嘩や論争になったこともある。
プロの作品は来る人拒まず去る人追わずだろうが、プロでない人は自分の性格を理解してくれる人や気の合う人に来てもらいたいとか、苦手な人とは関わりたくないとか、トゲのある愚痴や意見を主張したりとか、こだわりが強い場合があるのだ。
話題の映画を見に行ったり漫画を買ったりして人間関係のトラブルになることはほとんどないだろうが、作り手の人と関わるのはそれだけで勇気がいることでもある。それならお金を払って作者の人と関わることなく、気楽に自由に楽しめる娯楽がいい。
そう考えてなんとなく分かった。作品を見に行くのが容易ではないということは、見てもらうのも容易ではないということだ。
つまり私たちは地球上でお店屋さんごっこをしているが、「お店屋さんをしたい」人ばかり多くて、他の人に興味を持つ「お客さん」が少ないということだろうか。
元々私は本やマンガを読むのが好きだったし、図書室や図書館、映画館、本屋さんに行くのが好きだ。並んだ作品を見て回る時間やお店の空気も好きだ。いつまでも浸っていたい……だから「お客さん・消費者」になってそれのみで生きていけるなら私もお客さんに徹するかもしれない。
けど実際生きるにはお金が必要だ。私みたいに「好きなことで成功したい・自由に気楽にお金を稼ぎたい」という人は多いだろうから、望みをかけてお店屋さんをする人が多いだろう。
いつ何が起こるか分からない世の中でもあるし、みんな自分らしさを模索し表現している。毎日安泰で作品の雰囲気に浸る心の余裕と時間がたっぷりある……そんなお客さんは少ないかもしれない。
しかしさっきからゴチャゴチャ言っているが、結局私の文章を読みにくる人が少ないのは、単に自分の文章に魅力がないだけではないだろうか。もっと面白ければ、瞬く間に拡散されて爆発的にヒットするのではないだろうか。
私は「やっぱりこうかも、ああかも」と延々とウジウジする姿をお客さんに見せるだけで、読んでくださるお客さんのことをちゃんと意識しているかどうか怪しい。お客さんも、お金や時間を使うならもっと実りのあるものを選ぶだろう。つまり私が今のレベルでいくら更新を続けたって、お客さんは増えない。
……うん、きっとそうだ。
才能の問題か……。
*
でも真の芸術家なら、自分の芸術が理解されようとされなかろうと、そんなことは気にせず描き続けるのかもしれませんね。まわりの目が気になる私は真の芸術家じゃないのかも。(文章って芸術?)
こんな文章をここまで読んでくださっている皆様に心から感謝します。
今後も気が向いたらお立ち寄りください。ありがとうございました。
*
関連エッセイ「ネットで無料で簡単に稼ぐ方法を試していたら小説投稿サイトにたどり着いた」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054896019060/episodes/1177354054897065539
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