最初から頑張れないからスピリチュアルに向いていない
以前スピリチュアルな本を何冊か読んでいた。
スピリチュアルに生きるためには波動を上げることだ。波動を上げるにはできるだけポジティブであることだ。
そう心がけようとしていた……が、愚痴を言うことが趣味である私がポジティブになることはなかった。愚痴を止めていつもニコニコし続ける方が疲れるし、いくら本を読んでも心構えが変わらないのだ。
ところでスピリチュアルの本を読んでいると途中であることに気づいた。
「これは私に向けられた言葉ではない」
そりゃ、人それぞれ考え方は違うのだから、本を読んでいてしっくりこないところもあるだろう。でも私にとっては表面的な考え方の話とかではなく、もっと根本的なことだった。
私が手に取ったスピリチュアルな本は「頑張って頑張って頑張りまくった人が結果的に『頑張らなくていい』ことを悟る本」だったのだ。本は頑張り屋さんに、「もう頑張らなくていい」と語っているのだ。
でも私は違う。
頑張れない。そもそも頑張るべきだと思えない。
スピリチュアルな本を読んでいると、「頑張らなくていいことを最初から知っているから頑張らずに生きて、その結果幸せをつかんだ人」の話はない。多かれ少なかれみんな辛い試練を与えられたり、頑張ったり、そのことで手放すべきものに気づいたりしている。
「もう頑張らなくていい」の言葉は既に頑張った人に向けられている。ということは頑張れない人はまず頑張ってみろと暗に言われているのではないだろうか。
スピリチュアルな言葉は万人に向けられたものではない。どれを読んでもそのような壁を感じ、頑張らなくていい世界を目指すためには頑張らなきゃいけないらしいと知った私はスピリチュアルの世界を後にした。
是非、最初から楽して幸せになった人から、そのように生きる方法を教わりたいものだ。
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