第3話

髪を彼女に解かして貰った後、私たちは朝食としてパンを食べ、着替えた後に司令官のところへ行った。


どうやらまた任務があるらしい。


「来たな、アイリス少尉」


「はい。で、任務の内容は?」


はぁ、どうせゴミ掃除とかそんなもんだろう。


やる気が出ないよー、ゴミ掃除じゃ。


「早速やる気が無いな……最近、共和国の首都でとある反社会組織の活動が活発になっている。そこで上は掃除屋としてのお前に反社会組織の一掃を命じた」


私は狙撃手ベオウルフとして有名だが反社会組織専門の掃除屋としても有名である。


はやく前線に帰りたいもんだ。


司令官が地図を私に渡す。


このバツ印がついてるところがそいつらの拠点か。


最近ははぐれ帝国兵士の始末とか掃除屋としての任務だったりして、前線にいかせてくれないのだ。


「了解しました……ところで私はいつになったら前線に帰れるのでしょうか?上にはベオウルフさんをもっと上手く使っていただきたいものです」


「上としてはもしお前に何かあった時、英雄を失うのが怖いらしい」


英雄……ね。


「私は英雄ではありません。私は目の前にいる人くらいしか守れませんから……それでは失礼します」


そう言って漆黒のロングコートを翻して私は司令官の部屋を出て行った。


「俺からすれば、前線で多くの兵士を救ったお前は英雄……だと思うけどな」


















「アイリス様、お帰りなさいませ」


私は自分の部屋に戻って来た。


「うん、ただいま」


こう、外に出てようやく気づいたが一人用の部屋に三人いると……少し人口密度が


「アイリスさん、新しい任務はどんなものでしたか?」


エリが私に尋ねる。


「えっとね、共和国首都内の反社会組織の一掃だってさ」


「掃除なら私が行きましょうか?」


ルシフェルが言う。


「いや、一応上は私をご指名だから私が行かなきゃまずい。また、一緒に暴れましょ」


「了解いたしました」


「あのー……私は何をすれば……」


エリちゃんには……何してもらおうか?


観測手は要らないしなぁ、拠点に凸るから。


一緒に取ってもらおうか。


「一緒に敵の拠点に突撃してもらおうかな」


「わ、私がですか。了解です」


実力はどんなもんなのか見たいしね。訓練をあんましてないとは言ってだけど、私たちがカバーすればなんとかなるでしょう。


「確かエリちゃんは武器が無かったよね〜。えっと確かここに私が前、使ってたハンドガンがあったはず」


私は机の引き出しを開ける。


あったあった、共和国製9mm拳術。


「はい、これ。共和国製だけど帝国の拳術と口径とか使い方とかあんまり変わらないから」


「あ、ありがとうございます」


彼女は拳銃を受け取ると、腰のあたりにあるホルスターにしまった。


私は机の上に置いてある、私専用の大型拳銃をショルダーホルスターにしまう。


「それじゃ、出撃よ」

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