第18話 忘れられない恋 十三

 和紀は理沙と付き合い始めて、特に今日1日で気づいたことがある。

 それは、理沙は感情表現が意外に豊かだということだ。

 理沙は見た目はおとなしそうに見えなくもないが、よく話をしてみると冗談を言って笑ったり、また今回の映画のように思いっきり

泣いたりする。また和紀はたまたま理沙の怒った顔を見たことがある。それは高校の中で、理由はよく分からないが少し不機嫌な様子であった。(あとで和紀は理由を理沙に訊いたが、「大したことではない。」と言われた。)

 そしてその怒った顔も何だかかわいいように和紀には見え、微笑ましい気持ちになった。

 『理沙って、いろんな表情するんだな。

 やっぱり、理沙は純粋な子なんだな。』

和紀はそんな理沙を見て、そう思うのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る