番外編:それから15年後…
「先輩!!これから呑みに行きません?」
「ごめんね〜、あんまお酒とか飲まないんだ〜」
「……残念です。」
今日も呑みに誘われた。
まったく、こんなアラフォーのおばさんを毎日誘って断られてを繰り返して飽きないのかしら?
確かにまだ20代後半に間違われることはあるけど……
あ、早く家に帰らないと。
★
「ただいまー」
「遅かったな。」
「また後輩くんに呑みに誘われてさー」
「ふーん。」
私がこうして会話をしているのは
"猫の桜"じゃない。
"猫又の桜"だ。
猫としての彼は数年前に他界した。
当時は悲しみで泣くよりも猫又として出てきたことへの驚きが勝ってしまったのを思い出す。
そして、猫又として現れた桜に
自分があの根元 桜の生まれ変わりであることを告げられた。
拾った時あたりから何となく理解していたのでそこにはさほど驚かなかった。
「その後輩、俺がどうにかしてやろうか?」
「……酷いことはダメだよ?」
「なに、舞を誘わないように脅かすだけだよ。」
「それなら……まぁいいかも?」
正直鬱陶しいのよね。
下心が丸見えというか。
「うん。じゃあ行ってくる。」
彼はもう地縛霊じゃない。
この世を好きに移動できる。
一緒に外出した初日は街の変わりように大変驚いていた。
それから30分した頃―――
「ただいま。」
「おかえり、早かったね?」
「ちょっとちょっかいかけて来ただけだからね。」
「……はぁ、もう寝よっか?」
「そうしよう。」
そうしてこの日はいつもと同じように一緒に布団に入って寝た。
―――次の日、後輩君は目の下に隈を作ってボロボロの状態で通勤していた。
一体何をされたのだろう。
まぁ、桜君は酷いことはしないって行ってたし大丈夫よね。
その日はその後輩君に絡まれることも無く帰宅出来た。
そう、大丈夫である。
彼は桜に少しばかり怖がらせられて、さらに男性としての機能を不随にされただけなのである。
―――――――――――――――――――――
【あとがきぃ!】
はい、番外編書いてみました!!
ヒロインに近づく男!!
ギルティィィィィィ!!!!!!!!
みなさん。
これが
ED(えんでぃんぐ…なんだからね!!)
です。
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