第2話:死、そして…
「死亡推定時刻は四日前ですね」
「それにしても…一家惨殺たぁ残酷なこともあるもんだ。今日からはこの事件の犯人捜しかね?」
「いえ、この事件の捜査は必要ありません。」
「はぁ?一体どういうことだ?」
「いえこの事件ですが、父と息子は母に殺されています。原因は母親の全身の傷から見て父からのDVとされています。そして母親の死因が……」
「自殺……か。DV被害者は相手に依存しやすいからな。心中と考えた方が妥当だな。」
朦朧とした意識の中そんな声が聞こえてきた。
(なんだこいつら……人の家にずけずけ上がり込んで…警察?……俺は生きてるが……?)
しかし俺は気づいてしまった。
(なんで俺が俺を見れてるんだ?)
そして自分の体を見ると……
(透けてる…?じゃあ、あれは…夢じゃ…なかったのか………?)
(これは、霊体…?ラノベとかでよくある設定だな。行動範囲はどのくらいだ?とりあえず外には……)
バチンッ
(出られない。いわゆる地縛霊ってやつか。壁は……すり抜けれるな。家の中なら自由に移動できるな……)
そんなこんなにしているうちに警察も帰ってしまいまた暗い我が家に静寂が訪れる。
(やっぱり俺…死んじゃったんだな……死んだらこんな感じなのか…………)
(…………寂しいな、幽霊って)
そして俺はまた眠りについた。
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