死にたい僕と女神な彼女

矢澤 瑞華

序・僕語り

僕はこんな世界と12月15日(月)

     左様ならしようと思っていた。



「生きているのがきつい」そう思ったのはいつからだろうか。僕こと真田瑞穂は勉強は出来る方で学年20位より下がったことはない。しかし中学2年2学期始まってからというもの、塾の方の点数が落ちてきたんだっけ。所属してるソフトボールのチームでも監督からは暴言をぶつけられ、試合でも活躍出来なくなって来た。家庭でもずっとギクシャクしていた。「恵まれた環境にいるくせに死にたいなんて言うな」と言う人が嫌いだ。これは僕の人生だ。生きるも死ぬも自分次第。人はそれぞれ死にたい理由を持っているんだ。自分の定規で、判断基準で、物を言うな。僕はもうじき此処からいなくなるんだ。塾もチームも家族にもけじめをつけて消えるんだ。

 

 その計画も総崩れだ…計画の2日前その出来事は起きた。


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