運命の鐘が鳴ったので全力で恋をした

メープルシロップ

第1話 運命の出会い?!

俺の名前は今井春樹いまいはるき

容姿はイケメンでなければ、ブサイクでもない。いわゆるフツメンというやつだ。

偏差値そこそこだが、陸上が強い地元の高校に、今日から入学する。

地元の学校な為、中学の友達が沢山いて嬉しい。そして、何より自分の好きな陸上を、強豪校でできるのが何よりの楽しみだ。

そんな事を考えていると背中に衝撃がきた。


「おはよう春樹!今日から高校生だな!これからもよろしく!」


「春樹おっはよ〜 よろしくね〜3人同じクラスだといいね!」


背中を叩いた正体は、幼なじみの秋大あきひろかえでだ。

ちなみにこの2人は中学の時から付き合っていて、相変わらず仲が良い。

そして、俺たち3人はずっと仲が良く、俺が1番信用している人だ。

中学と同じように、3人で学校に行くこととなった。


学校に着き、クラスの書かれているどデカい紙を、人混みの隙間から覗くと、1年1組に、3人の名前があるのが見えた。


「やった〜3人とも同じクラスじゃん!最高!」


楓がそう言い、3人でハイタッチした。

そしてクラスに入ると、中学の友達がちらほらいた


「おはよー」「久しぶり〜」「よろしくな〜」


っといった声が飛び交い、久しぶりに会った友達との再会を嬉しく感じた。

しばらくすると、担任の先生がクラスに入ってきた。


「入学おめでとう。担任の岩木いわきだ。みんなよろしく。坂石七菜美さかいしななみさんは新入生代表の挨拶をするから先に体育館に行っている。そろそろ俺らも行くからトイレとか済ましとけー」


30代の割と若そうな先生だ。どうやら新入生代表の坂石さんは俺の隣の席らしい。

周りはガヤガヤした中、俺は聞き覚えのあるような「坂石七菜美」という名前に疑問を浮かべたが、考えるのをすぐやめ、秋大とトイレに行くことにした。


そして入学式が始まった。

校長の話はとにかく睡魔との戦いだ。腿をつねったりして、何とか寝るのを耐え、最難関の壁を乗り越えた。


そして、新入生代表の言葉というプログラムが始まった。

坂石さんは、名前を呼ばれると、気持ちの良い返事をし、壇上へ上がって行った。そして、俺たちに顔を向ける。

その時俺は言葉を失った。なぜなら、可愛すぎたのだ。それだけではない。綺麗な黒く、長い髪の毛、スラッとした美しいスタイル。

「俺の好みそのものやないか!」と、思わず心で叫んだ。

そして、頭の中で鐘の音が響き渡る。どこでなっている訳でもないのに……そう、運命の鐘が鳴ったのだ。少女漫画の表現としか思っていなかった事が今、俺の頭の中で起こったのだ。

みるみる顔が赤くなるのが感じれる。

俺は坂石七菜美に一目惚れ、つまり恋をしたのであった。


この日から、俺の恋物語は今はじまった

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