第22話

庄之助は東達に問いかけた!


「その子をどうする気だ!」


「はぁ?なんの事だ?お前には関係ないだろうが。


東はすっとぼけている。しかし、何やら山路の様子がおかしい。


「クソー!まさかこんなにも早くバレるとは!どうしますか兄貴!」


「おい!まて!お前は何を言ってるんだ?ちょっと黙ってろ!」


しかし、全く話しを聞いてない山路は続けた。


「俺たちがこの家に空き巣に入ろうとしたら、」


「お前!馬鹿か!」


「空き巣?!」


「そこにこのガキがノコノコやってきやがったから、このガキを使って金を巻き上げようとしていたなんてよく分かったな!コノヤロー!」


全てを話してしまった山路、その頭を叩く東。


「あ痛い!」


「コノヤロー!じゃない!バカかお前は!」


「なんだと!それってまさか誘拐?」


「え?誘拐ですか!」


山路の言葉で全てを理解した庄之助とスレイブ。東は呆れ果てている。


「やっぱりお前はバカだ!ベラベラとなんで喋っちまうんだ!」


「え?おれ、またやっちまいました?すいません!」


東は開き直った。


「ちっ!誘拐だったらどうするってんだ?」


「くそ!」


スレイブが庄之助に話しかける。


「庄之助さん。」


「あん?」


「チャンスじゃないですか?」


「何がだ?」


庄之助の言葉に答える東、スレイブの声は聞こえていないようだ。


「何がだ?じゃねぇよ!質問はこっちが質問してるんだろうが!」


スレイブは構わず続けた。


「一雄くんに見せたいんでしょう?強いとこを!」


「しかし...」


東とスレイブの言葉が重なる。


「しかしもカカシもねぇ!」


「しかしもカカシもないでしょう!」


スレイブは続けた。


「あなたの望なんでしょう?」


「分かったよ!くそ!どうにでもなれ!」


つづく

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る