第51話研究
ドウラさんの一言で、厄竜研究家と呼ばれる人をはじめ、皇国のありとあらゆる研究者が集まり、二頭目の属性竜を研究を始めました。
確かに厄竜の災害を防ぐためには、同等と呼ばれる属性竜を研究することは、とても重要な事です。
初日は魔都にいる研究者だけでしたが、緊急の使者が皇都にも派遣されました。
私達は気力を引き絞って、研究者の質問に答えました。
いえ、研究者に答えた時には、ほぼ気力も回復していました。
最初に答えたのは、魔都の公式記録係です。
書記とか祐筆と呼ばれる人達です。
できるだけ詳細に、細大漏らさず、誇大に表現せずに、正しく記録したようです。
答える事で、私達も属性竜との戦いを振り返る事ができました。
三度目の属性竜と戦う前に、どうすれば今回よりも簡単に狩ることができるか、改めて見つめ直すことができました。
今後使うべき武器、新たな武器も思いつきました。
その武器を有効的に使う戦い方も検討しました。
新兵器と新戦法に関しては、レオン第四皇子も真剣に聞いておられました。
聞いていただけではなく、積極的の試作すべく、皇国お抱えや御用の職人に強制命令をだされていました。
今迄ゲイツクランでコツコツと造っていたのとは、全く違う速度と生産数でしたが、個々の性能までは負けるわけにはいきません。
実際にルカも反骨心をもって製作してくれています。
「では皆がどれだけ身体強化したか披露してくれ。
正直とても楽しみだよ」
レオン第四皇子がとてもご機嫌です。
私達が二頭目の属性竜を斃した翌日、もう大魔境検分という体裁を捨てて、私達の能力がどれほど向上したのか知りたいと、亜竜狩りを行いました。
ですがレオン第四皇子を同行する以上、ぶっつけ本番というわけにはいきません。
前夜に予習しています。
身体強化した能力と頭を同調させ、連携も見直して数十頭の亜竜を狩っています。
身体能力が向上しても、それを上手く使えなければ、今迄より弱くなってしまう事もあるのです。
頭と体がバラバラでは、思わぬ攻撃を受けてしまう事があるのです。
特に重要なのは、味方の動きを推測して、自分の行動を変える事です。
想像以上の速さや強さで動かれてしまうと、全く連携していないのと同じです。
パーティーとしては戦闘力が半減してしまう事すらあります。
だからその微調整をするのに、睡眠時間を削って、事前調整したのです。
個人の調整とパーティーの連携調整は、とても一晩でできる事ではありません。
ですから、レオン第四皇子を死なさない事に重点を置いて調整しました。
とても属性竜の相手ができる状態ではありませんので、探索はせず、確実ん狩れる亜竜種だけを狩る事にしました。
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