006:暁雨、早朝に川原を散歩する(2)
「
小さい長靴を
一瞬で着物まで泥まみれです。
「ユミちゃん……おかあさんがまた怒るで」
思わずボヤく声になって、一人ではしゃぐ
キャッキャッと喜ぶ声を上げて、元気に
まるで
どうも、皆さま、またお会いしましたね。
いいや、今は
「はよ帰って、
もう帰るでという意味で、
雨はもう上がっておりました。
夜通し降って、空も満足したのやろう。
辺りには、一晩たっぷり降った
実のところ、我が
水気の多い日は、良い天気。そういうことのようで、雨など降ると気持ちのええもんです。
ろくに寝付かず、妙に興奮して見えます。
「お水に入ってもええ? おとうさん」
水量の増した
あかん、あかん。子供が泳ぐような
それに今どき、
何でも昔はこの川も、
それだけ危ない川やということでしょう。
ほんまに
「ユミちゃん、今の子は川で泳いだりしいひんのや。帰って
泥んこの息子を見下ろして、
すると、急に息子がキーッと、
「イヤや! ユミちゃん泳ぐのォォォ!」
そう叫ぶと、
四つ足で。
ユミちゃん。お前ほんまに人の子か?
一瞬、
私は二本足でですよ?
四つ足やなんて、そないな
人らしゅうせな、バレてしまうやないですか。いろいろね。
そやけど困ったな。ユミちゃんに追いつけません。
しょうがないさかい今だけ変身や。
実は私、子供の頃から
何でやて子供の頃に母に聞いたところ、シッと怖い声で
なんやて⁉︎
しかしまあ、そないなことは
飛びましょう今は。
ユミちゃん。追いついたぞ。
四つ足で川原の
何て
親子もろとも
ま、泥が洗えて、良かったやろか。
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