ぬくすぎたのと火龍が中々寝付かなくて布団の中をゴロゴロしてたみたいでよく寝られなかったらしく、同居人の目にクマが。
ぬくすぎたのと火龍が中々寝付かなくて布団の中をゴロゴロしてたみたいでよく寝られなかったらしく、同居人の目にクマが。
ちなみに火龍の方は朝っぱらから元気にしていた。
キサラギはいつも通りだった、特に問題なし。
疲れたような顔で同居人は大家さんに電話してた、大家さんは火龍の幼体に親認識された同居人の事を爆笑してたっぽい、こっちまで聞こえてきた。
それで今日は暇だから火龍連れて顔見せに来いって言われたらしくて出掛けてった。
見送った後茨姫(二号機)の作業を進めた、とりあえず山場は越えた。
午後に同居人が帰って来た、話を聞いてみると大型犬くらいまでのサイズまでならそのまま置いておいても良いということになったらしいけど、それまでに引取先が見つからなかったら腹くくれって言われたらしい。
それと大家さんの知り合いの精霊マニアに火龍のことを見てもらったらしい。
そこで結構面倒なことが発覚したそうだ。
なんでも龍ってだけで珍しいのに、同居人が拾って来たのは龍の中でもひときわ数が少ない古代種の一種なのだとか。
貴重な上にものすごく強くなるんだって。
マニアからすると垂涎モノというか……ほぼ伝説状態、らしい。
なんでそんなやべえ奴の卵が同居人の狩場に放置してあったのか……
あの辺り別に龍とか出ないのに、目撃情報すらなかったらしいのに。
同居人も似たようなことを精霊マニアさんに聞いてみたんだけど、精霊の卵って普通に親から生み出されるパターンと自然界の魔力やら霊力が集まって自然発生するパターンがあるらしくて、おそらく後者か、どこかから連れ出されたものがなんらかの事情であそこに放置されることとなったのか、っていうことらしい。
自然発生するとか精霊ってやばくない?
それは知らんかった。
まあどうして卵があそこにあったのかは考えても仕方がないか。
それで引取先のことだけど、今の所検討はついてないらしい。
同居人としては大家さんか精霊マニアさんに押し付け……引き取ってもらえればいいなと思っていたらしい。
大家さんか大家さんの知り合いなら虐待とかもないだろうし、何か問題が起こってもすぐに対処してくれそうだし。
キサラギもそうだけど同居人も精霊に関してはど素人だ、それなら無理して飼うよりも早いうちに精霊に詳しくてちゃんと面倒見てくれる人に引き取ってもらった方がこの先のことを考えるとずっといいだろうし。
出来ないことは初めから出来ないって言わないと本当に大変なことになるんだ、現にキサラギがそうだった。
だからもしよければどちらかに引き取ってもらえないかって頼んだらしい。
二人ともいいよって言ってくれたらしい、精霊マニアさんとかは大歓迎状態だったらしい。
けど火龍が滅茶苦茶に嫌がったんだってさ。
大泣きするわ同居人に巻きつくわで大変だったのだとか、巻きつかれた所見せられたけどすごい跡になってた、やばい。
腕だったから良かったけど、首だったらこれ死んでたんじゃないのこれ。
痛々しかったので治しておいた、
治療用の霊石使ったらすぐに綺麗になった。
その礼だって今日の夕食を作ってもらえることになった、何がいいかって聞かれたので豚肉って言ったら豚の角煮作ってくれた。
すごく美味しかった。
火龍も一切れ食べていた、すごく美味しそうに食べてた、これもう胃袋掴んじゃったんじゃないの?
後片付けは引き受けようかと思ったけど断られた、代わりに火龍を押し付けられたのでまた掴んでる。
そろそろ慣れてくれればいいのに嫌そうにぺちんぺちんしてる、頭撫でてみたらすっごい嫌そうな顔された。
キサラギに掴まれるのが嫌なら少しは親離れするといいよって言ったらそっぽ向かれた、これ同居人が最初に三枚に下ろすって脅してなかったら噛みつかれる程度には嫌われてるな。
まあ仕方ないか、この子にとってはわけわからん人間の女(親のお気に入り)だろうし。
なんか腕輪がめっちゃカタカタしてるんだけど、こんな時間に珍しい。
外して放置しようかと思ったけど、火龍掴みっぱなしだと無理だな。
振動がうざいのでやめろって言ってみ止まらない、そういや感覚切ってるんだった。
ふと思い立ったので一度解放してみる、中の奴と火龍の気が合えば遊び相手にでもなってもらうか。
解放してみた結果、茨姫の方が火龍に何かを一生懸命話しかけているように見えた。
精霊って確か身体から発する微弱な魔力でも会話、というか交信? できるらしいからおそらくそれを試みていたようである。
火龍の方はおとなしく茨姫の話? を聞いていたっぽい、けどなんか途中で時々ビクビクしてたの何だったんだろね、脅されでもしてたんだろうか。
茨姫の話は関係なしに変な病気とかだったらやだなあ。
同居人が戻ってくる前には話らしきものが終わったんだけど、その頃にはなんかすごい……おとなしくなったっていうか、落ち着いたっていうか。
同居人が戻ってきても突撃はせずにゆっくり近付いていっただけだったし、同居人に「お前何した?」ってすっごい訝しげな顔で見られたけど、キサラギは何もやってない。
茨姫がなんか話したらおとなしくなったっていっておいた、あと途中で何度かビクビク震えてたとも。
何だお前こいつのこと脅しかなんかしたのかって同居人が茨姫に聞いてたけど、茨姫は心外そうな様子で首を横に振った。
同居人が「お前身体の調子悪いのか? それとも本当はこいつに脅されたのか?」って聞いてたけど、どっちも違いそうな様子だった。
うーん、よくわからない。
とりあえず今の所はそれほど大きな問題はなさそうだったので様子見するということになった。
今から寝る、おやすみ。
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