秋慕情
秋晴れの空に背を向けて
仏壇の前に正座して
何を話すわけでもないけど
線香の煙、見つめながら
両手を合わせておりました
いつしかわたしはあなたより
二十も上になりました
時の経つのは早いもの
変わっていった世の中を
どんな思いで見てるでしょうか
カラスがカァカァ鳴いてます
代わりに返事をするように
風が梢を揺らすので
思わず耳をすませます
振り向けば西日が眩しく
舞い散る落ち葉が朽ちる頃
季節は冬へと移るでしょう
ああ、いつの間にか日が暮れる
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