メカニック(2023/5/7更新)

◆◆◆飛行機◆◆◆


〇エトルキア


【T306 スフェンダム】


 エトルキアのミラン造船所が設計した輸送機。エトルキア空軍の他、旅客会社や運送会社も使用するベストセラー機。貨物機(民間機)型は防護銃座を持たない。

 箱型の胴体に広大な荷室を持ち、ペイロードは400トンに及ぶ。積み荷の出し入れは機首下および尾部のカーゴドアから行う。荷室上、コクピット後方のキャビンには兵員/乗客最大約100人を収容できる。

 エンジンは6基。離着陸距離短縮のため12段におよぶ多重フラップを備える。

 巧みな空力設計の賜物で、巡航速度が速く、燃費もいいため、荷物が少なくても長距離輸送任務に駆り出されることがある。

 スフェンダムはフランス語で「カエデ」を意味する。イロハモミジの実には翼のようなヒダがあり、落下というよりは滑空して親木から離れる。貨物を種子に見立てた命名。

全長:91m

全幅:79m

全高:20m

自重:120t

最高速度:M1.12(空荷時)

航続距離:15000km(空荷時)



【C12 アネモス】


 エトルキアの主力戦闘機。大型の機体に双発の大出力エンジンを備えるパワータイプ。推力重量比の高さを生かした加速と上昇が得意だが、他に特に尖った性能はない。堅実な設計で生産性に優れる。

 主に防空と迎撃に従事しており、対地攻撃にはほとんど使用されない。

 単座型が生産数の大半を占めるが、訓練用の複座型も生産されておりC12Bの型式で呼ばれる。単座型の空洞部分に座席を追加しているだけなので機能的な差異はない。兵装の設定を後席乗員(フライトオフィサー)に任せたり周囲監視の目を増やしたりする目的で複座型を装備する実戦部隊もある。

 愛称はギリシャ語で「風」の意。

全長:22m

全幅:14m

全高:4.8m

自重:15t

推力:16t×2

最高速度:M2.5

乗員:1名

武装:ガトリング砲×1

   対空ミサイル×12(短距離対空ミサイルはうち6発まで) 



【C16 ベレット】


 特殊作戦用のレシプロ戦闘機。エトルキア空軍が「遺跡荒らし」と称するプライベート・エアレース狩り出しのために開発された。警察機能を併せ持つ空軍ならではの機種。

 ジェット戦闘機に比べれば遥かに低速でエネルギー的に不利なため防弾を重視。重い機体をハイパワーエンジンで引っ張るデザイン。閉所に入り込むため翼幅は小さく、機動時は揚力を得るため主翼面積の30%にも及ぶフラップを展開する。それでも小回りは苦手。

 ジェット機の巡航に追従するためのジェットポッドを装着可能。

 愛称はフランス語で「イタチ」を意味する。

全長:12.8m

全幅:9.6m

全高:4.0m

自重:4.6t

馬力:3200hp

最高速度:880km/h

航続距離:1100km

乗員:1名

武装:20mm機関砲×6

  対空ミサイル×8



【C9 タロノ・ペタロ】


 いわゆるジェットテール。生身の天使との空戦を想定した超軽量小型戦闘機。乗る、というよりも身につけて操縦する。2基のエンジンユニットは両足に装着し、背中に背負う燃料タンクユニットからホースで燃料供給を受ける。爪先でスロットルとアイリス(排気口)の絞りを操作する。操縦のために両手は使用しない。着陸はエンジンユニットの固定脚で行う。高速飛行時はタンクユニットとエンジンユニットの外側に張り出したスタビライザーが姿勢を安定させる。最高速度は300km/hに達するため、風防としてフルフェイスのヘルメットを装備し、防寒用のフライトスーツを着用するのが原則。専用のヘルメットをエンジンユニットと電気的に接続すれば航法支援情報や補助照準をバイザーに表示することができる。

 基本的に無線通信機能はインカム頼みでごく短距離の通話に限られるが、他部隊や司令部との通信用に超短波送受信機をタンクモジュールに追加した指揮官用機もあり、C9Sの型式で呼ばれる。

 愛称はフランス語で「花びらのハイヒール」の意味。ホバリング時に展開するアイリスを花に見立てたネーミングである。

全長:1.1m(エンジンユニット)

自重:270kg

推力:300kg×2

最高速度:380km/h

航続距離:200km

乗員:1名

武装:なし



【T348 プープリエ】


 戦闘飛行隊などの機動展開に地上員や設備を随伴させるための高速輸送機。兵員30人と貨物30トンを混載してマッハ1.5で巡航することができる。戦闘時は脱出した他の機の搭乗員を回収するための救難機として空荷で前線まで随伴する。したがって戦闘に巻き込まれることも考慮しており、電波ステルス性が高く、爆撃機並みの強力なレーダー妨害装置を持ち、自衛用の空対空ミサイルを携行する。

 劇中ではまだ名指しされていないが、ブラックマーダーに随伴してきたのがこの機種。

 愛称はフランス語で「ポプラ」の意味。戦闘空域に漂う救難目標をポプラの種の綿毛に見立てたネーミング。

全長:38.2m

全幅:23m

自重:28t

最高速度:M2.1

航続距離:5000km

乗員3名

武装:20mm機関砲×2

   空対空ミサイル×4



【C8 シフナス】

 

 アネモスの先代のエトルキア空軍主力戦闘機。アネモスに比べると軽量で速度性能に特化しているが、レーダー等のセンサー性能、情報処理機能はやはり世代遅れ。制空戦闘に特化しており、爆弾や対地ミサイルに対応した搭載能力を持たなかったため、第2線級の攻撃機として留まることなく退役が進んだ。エトルキア空軍では偵察機型が少数運用されているのみ。独立後のルフト連邦空軍でもアルサクルの配備が進むまでは運用されていた。

全長:22m

全幅:13.5m

全高:5m

自重:13t

推力:15t×2

最高速度:M2.7

乗員:1名

武装:ガトリング砲×1

   対空ミサイル×12



【CS13 シルルス】


 シフナスの空力設計をベースにスパルタンが開発した偵察機。「速度と高度によってあらゆる迎撃手段を置き去りにする」がコンセプトであり、高度3万mをマッハ5で巡航する。その反面燃費は劣悪であり、加速も鈍い。離陸から最高速度に到達するまで1000kmを要するため、低速時の脆弱性を補う電子戦装備も充実している。

 愛称「シルルス」はギリシャ語で雲を意味する。

全長:23m

全幅:14m

全高:5m

自重:13t

推力:12t(離昇)×2

最高速度:M5.1

乗員:2名



【E8 プリムローズ】


 エトルキア空軍初等練習機。非常にオーソドックスなレシプロ機で、軽量かつエンジンが非力なため「翼で空気に乗る」感覚を身につけるにはもってこい。空軍士官候補生がまずこの機種で飛行技術を修得するほか、教育課程にこの機種を組み込んでいる学校もある。エトルキア人が空を飛ぶ感覚を学ぶための機械といっても過言ではない。

全長:8.5m

全幅:11m

全高:3.4m

自重:1.1t

馬力:560hp

最高速度:370km/h

乗員:2名


【SCW-3000 コメット】


 スパルタン・エアシステムズが開発・生産する民間向け双発ジェットバイク。燃費が良くコンパクトに収納できるため島間移動が盛んなエトルキアの都市部では上流層に普及している。

 カウルの外に身を乗り出して風圧に煽られると危険なためメーカー側はスティックによる舵操作を原則としているが、体重移動による旋回の自由度が高く、常用されているのが実情。

 エトルキア軍に採用されているわけではないため、SCW-3000というのは制式番号ではなくスパルタンの型式であり、愛称もスパルタンによるもの。

全長:3.2m

全幅:3.5m

自重:830kg

推力:300kg×2

超過制限速度:270km/h

定員:2名



【ND6T1 バルバル】

 カストヘリオスがコメットと同時期に開発した双発ジェットバイク。市場開拓が進まなかったため実質試作品扱い。コメットに比べると特に翼長が長く全体的に大柄で高高度性能が高く航続距離も長く、乗り心地は高評価。

 しかし乗員剥き出しのジェットバイクで寒い高空に上りたがる物好きも少なく、ジェットバイクといえば用途はせいぜい隣の島まで、快適さを求めるならヘリや飛行機でいいという、完全にマーケティングを誤った性能を誇る。そして離着陸に滑走が必要という取り回しの悪さが決め手となってほぼ全く売れなかった。

 型式は完全に社内整理番号であり、表に出すことを意識したものではない。愛称はフランス語で「ヒヨドリ」の意味。残念ながらヒヨドリのごとく群れて飛ぶ姿を見ることは叶わなかった。

全長:3.5m

全幅:5m

自重:1100kg

推力:300kg×2

最高速度:320km/h

定員:2名



【H24 メロ】


 エトルキア空軍汎用空挺ヘリ。カストヘリオス社製。

 隣接する塔の間の兵力輸送を目的に開発され、胴体内のキャビンには兵員最大15名を収容できるほか、簡易シートを畳む、あるいは取り外すことで各種携行兵器を積み込むことができる。このためキャビン内の壁面・床面には固縛用の各種マウントやアイボルトが多数設けられている。

 またスリングにより10トン以下の貨物を輸送できるが、最大搭載量での上昇限度は5000mとなり一般的な塔の上層には到達できない。

 ヘリコプターの特性上自力での長距離移動には不向きのため被輸送力も考慮されており、メインローターを折りたたむことでスフェンダム1機に最大6機搭載することができる。

 「メロ」はフランス語でハタ科の大型魚を意味する。

 全長:18m(ローター除く)

 全幅:4.5m(同上)

 全高:5m

 自重:4800kg

 推力:3000hp×2

 最大速度:240km/h

 航続距離:800km(増槽なし)

 乗員:2名



【H31 ルー】


 エトルキア空軍兵員輸送ヘリ。カストヘリオス社製。

 兵員輸送とは言うものの定員はメロと変わらない。その実、高官・要人輸送用の旅客ヘリである。そのため防音性や乗り心地を全く考慮していないメロと異なり、キャビンの外板は与圧機能付き2重構造、シートはクッション入り、天井高も1.8mが確保されている。静粛性を考慮してテールローターはダクテッドファン方式とし、メイン・テールローターともに羽根の間隔が微妙にずらしてある。諸々の対策により機内ではヘッドセットなしで会話が可能である。首都圏において塔間移動が活発なエトルキアならではの機種といえる。

 「ルー」はフランス語でオオカミを意味する。が、スズキあるいはオオカミウオの意味もあり、カストヘリオスの命名はこちらを意識したもの。

 全長:20m(ローター除く)

 全幅:6m(同上)

 全高:6.5m

 自重:6000kg

 推力:3000hp×2

 最大速度:220km/h

 航続距離:1400km

 



【H17 ペルラン】


 エトルキア空軍輸送ヘリ。ミラン造船所製。

 開発目的は滑走路を持たない塔への対空ミサイル陣地の展開。大型機の設計に定評のあるミランが開発を担当。キャニスター車・レーダー車の搭載を考慮した結果、ペイロードは80トンに及んだ。

 この搭載量に目をつけた航空会社が近距離旅客路線への転用を考え、乗客200人を運ぶ旅客機型が誕生、こちらのタイプがより普及している。旅客機型のキャビンは2階構造となり、2階部分にはボーディングブリッジに対応したドアが設けられている。

 「ペルラン」はフランス語で聖職者を意味するが、当初の正式な愛称は「レキン・ペルラン」。これはウバザメを意味する。

 全長:60m(ローター除く)

 全幅:12m(同上)

 全高:9.8m

 自重:42t

 推力:15000hp×2

 最大速度:260km/h

 航続距離:4000km



【T322 ノワ】


 エトルキア空軍輸送機・特殊作戦機。ミラン造船所製。

 地上の不整地への着陸を考慮した強襲揚陸艦的なコンセプトの輸送機。そのためランディングギアはストロークが深く、胴体両脇のバルジに隠された主脚には大径の低圧タイヤが各2つついている。離着陸時に巻き上がる砂塵を考慮して動力には吸気の要求量が少ないターボプロップエンジンを4基搭載。可能な限り短い距離で離着陸するため5段スロッテッドフラップを装備。低速に特化した性能のため長距離航空路に乗ることはできない。

「ノワ」はクルミの意。地面に落ちても割れない硬い殻を意識したネーミング。

全長:37m

全幅:35.5m

全高:9m

自重:25t

最大速度:670km/h

航続距離:9000km(空荷時)

 



〇ルフト


【VVA ジャヒアル】


 ルフト空軍の空中強襲機。ヴァド=ハツラ設計局製。

 長さ4mに及ぶ楔形の機首は装甲化されており、軍艦の衝角のように空中で敵機に突き刺すことを想定している。ただし衝突を狙える相手は鈍重な大型機に限られる。双発のジェットエンジンは衝突時の破片の吸い込みを避けるため主翼の中間まで隔離されている。

 衝角は上下に開くようになっており、突き刺したのちこれを開くことで機内の戦闘員を敵機の中に送り込むことができる。

 機内は幅3m、長さ10mほどが輸送機のような荷室になっており、兵員を20名程度まで収容可能。

 「ジャヒアル」はアラビア語でガビアルのこと。ガビアルは魚を捕えるための細長い顎を持ち、先端にコブのような鼻がついている。

 機体の見かけに即した命名だが、ワニは総じて噛む力は強いものの顎を開く力は弱いため、実は用法には即していない。

全長:24.5m

全幅:22m

全高:4.3m

自重:17t

最高速度:1.3M

航続距離:1800km

乗員:2名



【VV4M タニン】


 ルフト同盟の兵員輸送機。ヴァド=ハツラ設計局製。

 胴体と主翼の設計はVVAジャヒアルと共通。ジャヒアルのような長い機首は持たない。兵員は胴体左右のドアか後尾のランプから出入りする。収容兵員は同じく20名程度。ジャヒアルより軽量で、推力偏向による垂直離着陸能力を持つ。

 エンジンポッドは主翼の末端に取り付けられ、基部を軸に仰角100°俯角5°まで稼働する。排気口には4方向に分かれた弁が設けられており、ホバリング時の細やかな姿勢制御を可能にする。

 銃座は側面一対が手動、上下前後4基が遠隔。側面には機内から小銃で狙えるよう銃眼も設けられている。

 制式番号からもわかる通りこのタイプの空挺用輸送機には長く需要があり、ジャヒアルより圧倒的に生産数が多い。というかジャヒアルの方をタニンの派生型と見るべきだろう。

 タニンはアラビア語で「ドラゴン」を意味する。

全長:19m

全幅:18.5m

全高:4.3m

自重:14t

最高速度:1.0M

航続距離:1800km

乗員:2名+銃手4名



【VV8F アルサクル】


 ルフト同盟空軍の主力戦闘機。ヴァド=ハツラ設計局製。

 制空戦闘に特化した大型戦闘機。アネモスより大柄な機体を持ち、最高速度以外すべての性能で上回る。アネモスより低速での旋回を得意とする。

 失速特性の高さから非武装機がアクロバットチームでも使用されている。

 愛称はアラビア語で「ハヤブサ」を意味する。

 全長:24m

 全幅:16m

 全高:5m

 自重:18t

 推力:18t×2

 最高速度:M2.2

 乗員:1名

 武装:30mmモーターカノン×1

    空対空ミサイル×14




〇レース機


【ナイブス(カイのプッシャー機)】


 スクラップとして流れ着いたエトルキアのE20ジュノム練習機をカイが独力で改造したレース機。

 パワープラントをターボシャフトのダクテッドファンから1200馬力の液冷レシプロエンジンと3翅プロペラに換装、垂直尾翼を主翼後端、水平尾翼をカナード位置に移設、着陸脚を伸ばし、コクピットを単座化、主翼を切り詰めた。

 プロペラトルクを打ち消すため、スロットル操作と連動して展開する前縁スラットが右翼にのみ取り付けられている。

 350~400km/hで旋回率が最大になり、より低速では機首が重い。

全長:8.4m

全幅:9.2m

全高:3.5m

自重:980kg

最大速度:664km/h(高度4500m)



【プロストレーターV-2】


 プリマ・スピード社設計・製造の最新式レース機。液冷1100馬力のエンジンで機首の3翅プロペラを回す。砲弾型の胴体にテーパー比の大きい主翼を持つ。ラジエーターは機首下面。プリマ社は自社工房の職人によって1機1機手作業で製作している。設計・機能面で尖ったところはないが、製作工程で構造に関係のない部分を徹底的に削ぎ落としている。外板は鏡面になるまで磨き上げられた後に薄く塗装される。これによりカタログスペックでは比較できないスピードと機動性を発揮する。

全長:8.2m

全幅:9.0m

全高:3.5m

自重:900kg

最大速度:640km/h(高度4000m)




◆◆◆銃・杖◆◆◆


〇エトルキア


【P590】


 エトルキア・セロー社製のサブマシンガン。ブルパップ方式で機関部がストックと一体化しており、その上部に寝かせてマガジンを装着する。引き金とハンドガードは銃身の下に配置されている。小型軽量で取り回しに優れるが、アクセサリーレールが小さく、スコープなどの付属品の選択肢が少ない欠点もある。

使用弾薬:9mm

全長:550mm

重量:2.8kg(弾倉なし)

作動方式:シンプル・ブローバック



【P676‐A】


 エトルキア・セロー社製のアサルトライフル。バトルライフルであるP676の機構をベースに反動の小さい5.56mm弾用に縮小、銃身を短縮したもの。軽量で拡張性も高く、精度も高い傑作。

使用弾薬:5.56mm

全長:970mm

重量:3.6kg

作動方式:ガスピストン



【P1200】


 エトルキア・カペラ社製のアンチマテリアル・ライフル。戦闘機の固定機銃に使われていた口径20mmのリボルバーカノンの機構を簡略化して照準器などを追加した携行装備。もともと弾薬共通化を見込んでヘリコプターなどの銃座に用いるために直接操作機能を持たせたものだが、状況によっては取り外して地上戦で用いることもあったためこのような進化を遂げた。しかし重いことに違いはなく、実際これを担いで行動することを作戦に織り込むのは稀。

使用弾薬:20mm

全長:190cm

重量:36kg

作動方式:ガス直噴



【P990】


 エトルキア・セロー社製ハンドガン。エトルキア空軍制式拳銃。将校には携杖と並んで携行が許可されている。触媒との併用を想定しているため「片手で扱える」が売りであり、射撃安定性が高く、弾詰まりやスライドが前進したまま弾倉を入れ替えた場合のためにスライドと引き金を連動するリンクを備えている。

使用弾薬:9mm

全長:17.5cm

重量:850g

作動方式:ショートリコイル/ティルトバレル



【B115 プラスマ・ダルジェン】


 エトルキア・ド=ジュアン工房製のエトルキア軍制式携杖(ハンドワンド)。アルミ合金製で生産性と耐久性に優れ、広く普及している。闇市場に流れたものは他国でも流通しているほど。

 愛称はフランス語で「銀の血」を意味する。

全長:320mm

重量:260g

魔素配合方式:練り込み

魔素配分:エトルキア標準配合



【B1002 エール・サフィール】


 エトルキア・ド=ジュアン工房製の長杖(ロッド)。チタン合金製の柄の先端に魔素結晶を固定したもの。柄に練り込まれた魔素は中間魔素と呼ばれ、出力魔素としての機能は極めて低いが、エネルギー変換効率が高く、使用者の血中魔素から得たエネルギーをロスなく結晶部へと伝える。結晶は使用者の好みに合わせて交換することを想定しており、実質オーダーメイドである。ヴィカの杖は電気・磁力・重力の3要素を強化した配合になっている。

全長:1.4m

重量:3.6kg

魔素配合方式:中間練り込み・出力結晶嵌合

魔素配分:エトルキア標準配合e傾斜+2.0fg傾斜+0.8



【ハンマーダイト】


 ベルビュー・サロンによる私製魔術師部隊向けの触媒。涙滴を半分に割ったような形状。2機1対にして長杖とセットで運用する。起動中は術者に直接接触していないように見えるが、磁性魔術で砂鉄を散布することにより術者の持つ長杖とリンクする。鋼鉄の外殻に覆われ、それ自体は出力触媒としての機能を持たず、本体による打撃の他、内部に収納した砂鉄の形状変化により戦闘等に供する。

全長:1.9m

重量:60kg



〇ルフト


【ウルトサラン・プーリアン】


 ルフト空軍の制式自動拳銃。装弾数は弾倉16発、薬室1発でフルート射撃が可能。重量の割に銃身が頑丈で信頼性が高いが、スライド部分が重く、特にバースト射撃で命中精度を出すのは至難の技。

使用弾薬:9mm

全長:180mm

重量:780g

作動方式:ダブルアクション/ショートリコイル



【ハイヴェルフィール】


 エヴァレットが使う鞘型の長杖。剣は触媒ではないが剣と鞘を一組にして「ハイヴェルフィール」である。ともにド=ジュアン工房の手によるもの。軍の計画によらず工房が独自制作した作品のため型式はつかない。フェアチャイルドが密入国・密輸によりエトルキアからルフトに持ち込んだ。魔素の効率よりも堅牢性を重視しており、物理系の魔術に適性が高い。

全長:115cm(鞘のみで95cm)

重量:1.5kg(鞘のみで600g)

魔素配合方式:練り込み

魔素配分:エトルキア標準配合fg傾斜+1.1

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