123球目 三者凡退で抑えられない
2回表の攻撃は無得点に終わってしまう。俺がファーストフライに倒れた後、
再び、
いつもの練習試合の倍以上のプレッシャーがあるが、意外に投げやすい。長身の選手はストライクゾーンが広いから、ポンポンとストライクを取れて、ピッチャー有利になる。
5番の
「ナイスピッチング、
「さすが、神奈川の好投手! 紅茶飲むかい?」
隣席のグル監と
「いや、いいよ。まだスポドリあるから」
クーラーボックス内のスポーツドリンクを取って、中身の半分ぐらい飲む。今日は緊張と高い湿度で、汗が滝のように噴き出ていた。
「一回りはヒット難しそうですね、監督」
「そうね。フォアボールやデッドボール出してくれたらええんやけど」
「
「じゃあ、勝負は二回り目からか」
「いいや。案外、この回に勝負してもいいんじゃない」
「えっ? 打順は7番からだぞ」
この回の打者は、パワーのない
「コントロールがいい投手ってのは、私もそうだが、手抜きが上手いんだよ。先発投手が9回まで投げ切るなら、どこかで手を抜かなければならない。それが、この3回表というワケさ」
「なるほど。
「そのボール、俺っちが打つ!」
俺達の会話を聞いた
「俺っちがヒット打ったら、デートしてほしい、
(続く)
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