英雄と書いて〈ヒデオ〉という名の男の英雄譚

英雄と書いて〈ヒデオ〉という名の男の英雄譚 - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/1177354054894250719


 英雄〈ヒデオ〉譚

 

 これはドンキホーテだ。ドンキホーテは英雄譚なので、当然今作も英雄譚です。

 自身が英雄であると自覚したヒデオは鎧を身に纏い剣を携え歩き出します。全ての人の笑顔を取り戻すために。ヒデオが最後に向かった先は思わず膝小僧を叩きました。上手い。

 今作は特にヒデオと街の住人とのやり取りが秀逸です。この噛み合わない会話こそこのジャンルの醍醐味です。

 ただ、もう少しヒデオの目的意識を明確にした方が作品として締まります。ドンキホーテはドラゴン討伐。ならばヒデオは魔王成敗、オチから逆算すればですが。

 

 何やかんや言いましたが、短編としてとても面白い作品でした。あと、シズオカ剣がツボです。

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