4-起
夢の中は、一面の緑色だった。
緑は私を隠してくれる大好きな色。
あ、目の前に白い蝶が飛んできた。
私は全力で自分の鎌を前に出し蝶を捕まえる。
私はカマキリ。
負けなしの女王。
蝶やバッタは私のためにその命を捧げる。
残酷ではあるけれど、自然に生きるものは当たり前にしたがっている原則だ。
強い者だけが、貪欲な者だけが選ぶ権利を持っているのである。
向こうから同族の者がやってくる。
細身の緑色のカマキリ。
ねぇ、あなたは私よりも素敵なのかしら。
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