俺の職業って学生だろ!?

タマツ

新たな職業

俺の名は丸澤圭まるさわけい。職業は学生である。

今年高校生になり2ヶ月が過ぎた。

毎日変わらない日々が続いている。

朝起きて、学校に勉強しに行く、帰ってきて家でだらだらして夜飯を食べ、風呂に入って寝るだけの日常だ。だから俺は違う日常を過ごしてみたいと空に願った。

ーーーー

いつもと変わらずに登校してると幼稚園からの幼なじみ木下陽きのしたはるが背中をポンっと叩いてくる。陽とは4年間からのずっと同じクラスだ。

昔も今も変わらないやつだ。

「おっはよー」

「おはよ、毎日叩くのやめてくれん?これで何回目?」

「ん〜中1の頃だから1491回くらいじゃないかな?」とにっこりして笑って「そろそろ私も疲れてくるよぉ〜」

疲れるならやめてくれよと苦笑いした。「え〜〜いいじゃん!もう日課になってるし」

「それはそうだな」

もう当たり前になっている。

「おぉ〜今日も、仲良くイチャイチャしてるねぇ〜」そこに中学からの同級生で 同じクラスの原田政則はらだまさのりがやってきた。

「おめぇらみたいな2人はどこにも居ないぜ」

「それは褒めてるのか?おい」

「褒め言葉じゃないの〜」

「ん〜。どっちでもないわ」

 こんな会話だが、これはこれで楽しいからいいんだよな。話している間に学校に着く。クラスに着くと

和都「お、イチャイチャが来たぞ〜」

香織「おはよ〜圭ちゃん、陽ちゃん!」

彼方「おはよ、丸澤くん、木下ちゃん」

圭「おはよ。イチャイチャしてないから」

陽「おはよ〜香織ちゃん!」

政則「俺には挨拶してくれないのか?

香織「今日の部活サボったからね」

政則「寝坊したんだよ····ごめんって」

新城香織しんじょうかおり。サッカー部のマネージャー。

政則もサッカー部だ。ついでに陽はテニス部。いつも通りの景色だ。最初に話しかけてきたのは北野和都きたのかずと。1年生でダンスの副部長。1年生の中でもトップに立つ男だ。

あともう1人は清楚系女子で大人しい。大咲彼方おおさきかなた。部活は吹奏楽。本来、俺たちとは真反対のグループに居るようなやつだが、俺とは小学校からの付き合いで今でも

仲良くやっている。 午前の授業が終わった。

やっと昼飯の時間、唯一の休み時間。

「よーし!みんなで食べに行くぞ〜」

と和都が呼びかけてきた。

俺はそれを無視して弁当を持って席を立った。

「俺はパス!ゆっくりしたいんだよ」

「おい、ノリが悪いぞ?」

「そうだよ!食べよ?」それに続いて陽も話しかけてきた。

「丸澤くんが今日は嫌そうだからまたにしよ?」と彼方が言ってくれた。マジで天使!?と思ってしまった。

「そこまで言うなら····わかった」

2人は諦めてくれた。彼方がこっちを見てにっこりした。可愛いわぁ((ボソッ…。

屋上で1人で食べてると彼方がやってきた。

「やっぱりいた」

「なんでここだとわかった?」

「なんでだろうね····幼なじみだからかな」

幼なじみ関係ないだろうと思った。

「なんか用か?」

「用はないけど来ちゃった。最近どうなの?」

用がないなら来るなよ····。それ言ったら死刑にされるので声には出さなかった。

「どうって?」

「いつもと変わらない日々がどうたらとか?」

「あ〜変わらないなぁ。面白いことないかな」

「願うとよく叶う神社知ってる?今日····一緒に行ってみる?」

中3の頃、受験生で受かりますようにと祈った。それ以来、神社には行ってなかった。

「初めて聞いた。学校終わった後、彼方がいいなら行こ」

「じゃあ決まり!」と笑顔で去っていた。

もしかしてこれは····デート?ドキッとするじゃねぇかよ····。変な妄想はやめだ。

午後の授業が終わり、ホームルームも終わった。

「よーし帰るぞ。圭!」

また部活をサボる気だ。

「政則く〜ん部活今日あるよ?」

「げっ」

「行くよね、政則?」

「はい····行きます」

まぁそうなるよな。

「じゃあ俺も部活あるから行くわ!お疲れ様」

「お疲れ様ー」

と言って昇降口に向かった。

彼方と陽がいなかったような····まさか。

予想は的中だった。

「遅いよ〜圭!」

そこには彼方も一緒にいた。

「なんでいるんだよ!彼方」

「2人で行くとは言ってないよ?」

「もしかして私お邪魔虫?」

と目がうるうるとしている。

「そういうことじゃなくてよ、居るなら教えてほしかったんだよ。陽は可愛いから邪魔ではないぞ」

「良かった~」

「なら、早速行きましょうか」

学校から15分歩くと神社があるらしい。

「着いたわよ」

「へぇ〜ここ初めてみた。圭ちゃんは?」

「俺も初めてだ····古そうだな」

「暗くなっちゃったから早くお参りして帰りましょ」

「そうだな。その前にトイレに行ってもいいか?」

「なら、先に向かってるね」

ーーーー

「お待たせしました」

3人に横に並んで二拝二拍手をして願い、一拝をした。

「圭は何をお願いごとしたの?私はね、楽しい時間が続いますようにって願ったよ」

「内緒だ。願いごとなのに言ったら意味が無いだろ?」

「それは聞いたことありますね」

「え〜言っちゃったから願いごとは叶わないってこと?」

「まぁ、詳しくは知らないが大丈夫だろ」

「そろそろ帰りましょ」

と彼方が言った。それに続いて俺達もついて行った。

「じゃあ私はここで失礼するね。またね」

「またねぇ〜彼方ちゃん」

「今日はありがとな!」

彼方は行ってしまった。

「私達も帰ろうか!」

「そうだな」

今日は少しだけ違う日常だったな。

しかし、家に帰るといつもと変わらない生活だ。だらだらしていたら23時になっていた。ふと神社でお守りを拾った事を思い出した。それを手にしていると····催眠術がかかったように寝てしまった。


「起きて!ケイト」

誰かが呼んでいる。目が覚めると····俺は冒険者になっていた!!昨日までは学生という職業だったのにぃぃーーーー。




読者様へ

読み切りの作品ですが、人気がありましたら連載したいと思うのでよろしくお願いします。

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俺の職業って学生だろ!? タマツ @maizawatamatu

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