第51話

「そんな事無い!だって、先生が此処から落ちた時、伊能君が突き落としたんじゃない?」


「あれは!あれはお前から、先生を助けるつもりだったんだ。だけどまだ小さかったから……あんな事になっちゃったけど……」


 あれは五年か六年前だった。

 従姉妹の姉ちゃんに、何か悪い物が付いているのに気が付いた。

 当時伊能君は、小学生か中学入りたてくらいだった。

 何せ伊能君はこの美貌だから、小さい時はそれこそ可憐だったから、それは親戚中で可愛いがられていた。

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