明るい彼女と弱い僕

@yatamikami

第1話自己紹介

「それじゃあ、テストを返す。机の上に赤ペン以外おかない」

金曜日の6時間目(この時間で終わり)、前回のテスト結果が返ってくる。名前が次々と呼ばれ、

「鹿嶋」

僕の名前が呼ばれる。重い腰を上げ、渋々見たくもないものを受け取り、席につく。周りはすごく賑やかで、何度先生が注意しても元に戻る。皆自分の点数の高さや低さでマウントを取り合っていた。

僕はと言うと……一人でじっとしていた。

全員にテスト結果を配り終わり先生が話し始める

成績の悪さや宿題のことだろう……。予想は付く

「はいみんなのテストを一通り返し終えました。点数が低い、学習……」

やっぱりそうだった。つまらない話を聞き流し、6時間目が終わる。


終礼が終わり、僕は後ろの扉から外に出る。学校は3学年6クラスある。

僕のクラス、二年5組は二年6組に続き2番目に靴箱から遠い。

廊下を歩きながら他の教室も覗いてもほとんど帰ろうとせず、ずっと話し続ける。


学校を出て、電車通を抜け、水族館へと入る。僕はここで高校入学してからずっとここでバイトをしている。よく知る先輩方に挨拶をし、ここでの制服に着替える。「鹿嶋 春樹」と書かれたネームバッチを胸につけ、仕事を始める。

仕事は窓拭きや、餌の調達。たったこれだけ、楽な仕事だ。


学校では僕はあまり喋らない。まず友達がいない……。あまり集団で騒ぐ人たちには近づけない。

他には僕の影が薄いのもある。たまに先生にも呼ばれ忘れがある。

なので、友達はいないがここの動物たちが話し相手になってくれる。

ハハッ……なに言っているんだろう。足を動かし大きな一枚ガラスのあるところへ向かう。エスカレーターを登った先には


天使がいた。



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