第14話

「先輩、どうですか? 私の体は?」

 お面越しに加奈はしゃべっている。

 部室の前で、しかも僕に見られているのに恥ずかしくないのかな。

「なかなかいいと思うよ」

 ちょっと怪しいビデオの撮影にしか見えないが。

 僕はスマホ越しに加奈の体を見ていた。

 胸があり、お腹があり、太ももがあり、むっちりとしていて、なかなかいい体だと思う。

 僕は加奈の下着姿を見て、どきどきしている。

 もしや、加奈に興奮してしまったのでは。

 加奈は腰に手を当てて、まだグラビアアイドルみたいなポーズをしていた。

 僕はただスマホを持って加奈の撮影を続けた。

 僕と加奈しかいない部室はやけに静かだ。

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