第8話

「で、どこに行く?」

 下駄箱の前で僕は加奈に尋ねる。

 ここから電車にのって繁華街に行って、水着や材料を買えばいいのでは。

 加奈は僕のことをじっと見ている。

 少したれ目で目が大きくてかわいい。

「そういえば最寄り駅に大きな雑貨のお店がありました」

 みんな知ってるあの店か。

「あったね」

 つい気づかなかった。

「そこに行けば売っているのでは」

 加奈は下駄箱から歩き始める。

 僕も着いていく。

 僕らは校門まで校庭の道を通って歩いた。

 隣を歩く加奈は僕より頭一つくらい背が低く、体は少しぽっちゃりしていた。

 だけれど加奈の水着は海で見たのだが、胸は大きくて水着を着ると谷間になる。

 海の動画のコメント欄で加奈は胸の大きさから一番人気だった。

 確かに顔もいいし、胸も大きいし、これは売れるに違いない。

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