第46話 Cランクになりました
一部修正しましたが、ストーリーの変更はありません。
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その頃冒険者ギルドでは・・・。
ギルド長のソウマが『黒紅の無頼』のリュウセイにお礼を言う。
「リュウセイ、有り難う。『焔の剣』に同行して探って貰って良かったよ。あいつら、追加メンバーの条件が滅茶苦茶だったからなぁ」
「いやぁ。もう最悪でしたよ。あんなポンコツが一時だけでもSランクだったとは、信じられません」
「ははは、ミナトは初めからポンコツだと思ってたし、ミナト以外で出来る冒険者がいたら、引き抜きも考えてたけど、みんなポンコツだったんだもんな」
『黒紅の無頼』のリーダーショウゴが言った。
「それより、ユウマくん。俺達だけでミナト達をやっつけちゃって御免よ」
リュウセイがユウマに声をかけた。
「いえいえ、もう絡みたくないと言うか、どうでも良いので平気です。もう怒りも無いです」
本当は怒ってるけどね。
「あ!そうそう、ミナト達が来てユウマの件が、途中になってしまったなぁ。どれ冒険者証を預かろう」
「はい」
俺は冒険者証をギルド長に渡した。
ギルド長は受付嬢にヤヨイに渡す。
「ヤヨイ、ユウマの昇格の処理を頼むぞ」
「はい」
「ところで、ユウマはダンジョン『魔獣の窟』を攻略したそうだな」
ギルド長が俺を見た。
「は、はぁ」
ショウゴとリュウセイが目を見開き俺を見た。
「マジかぁ・・・」
ショウゴから漏れる呟き。
ギルド長は満面の笑みで俺を見た。
「今夜は宴だなぁ!」
「へっ?」
「黒き獣の肉を持って来たんだろう?」
「は、はぁ」
「マジかぁ!あの幻の黒き獣だぜ?」
ショウゴが俺の両肩を掴む。
「ええ、狩ってきましたので、あります」
「こいつはなぁ、すげぇ量の黒き獣を狩って来やがったぜ!」
解体所のおやっさんトモヤが、俺の肩を組んだ。
「ええええ、俺の肉だよ!」
「分かってる!素材は狩ったユウマの物だ。ギルドで一部買い取らせてくれ、その肉を『魔獣の窟』攻略の宴の目玉にしたい。お願いだぁ!」
ギルド長も俺の手を両手で掴んでお願いしてきた。
「ま、まあ、一部なら・・・」
「よっしゃああああ!有り難う!」
ギルド長渾身のガッツポーズ。
「みんな!ユウマが『魔獣の窟』を攻略した。今日はギルドの食堂で『魔獣の窟』攻略の宴だぁああああああああ! 黒き獣の肉もあるぜえええええええ!」
「うおおおおおお!」
「ひゃっはー!」
「黒き獣の肉!マジで?」
「サイコー!」
「ユウマ、おめでとおおおお!」
冒険者ギルド内に集まっていた冒険者達が大興奮で盛り上がっていた。
「お願いだ、俺達にも別口で少し売ってくれ」
耳元でリュウセイとショウゴがお願いしてきたので、「ちょ、ちょっとなら」と了承しちゃったよ。
その後受付のヤヨイさんが俺の冒険者証を持って来た。
「へっ? Cランク? いいの? 盗賊討伐のクエストを達成してませんが?」
「何を言ってる。ダンジョン攻略者だから、AランクかSランクが相応しいが、ここで一気にあげられるのがCランクまでなんだ。逆にCランクにしか出来ず済まない。盗賊を殺す経験は必要だが、ユウマなら殺さなくても、簡単に制圧出来るだろう。特例だよ」
「いえいえ、俺にはCランクでも上出来です」
俺はCランクになった。
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