52hzの鯨

@suga0110

孤独

『ねぇ、52Hzの鯨って知ってる?』

眩しい太陽に照らされて狭まった瞳孔。

色素の薄い茶色の瞳がゆっくりと僕に向けられる。

 

『なりたいんだ、俺‥‥その鯨に。』

返事など求めていなかったかのようにぽつぽつと呟くように喋りだした君。


そんな君と会って言葉を交わせる事があの日が最期になるなんて思いもしなかったんだ。

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