少女と人間兵器
柿種 瑞季
プロローグ
『アルマン』──それは、人間が造り出した、人間。
どのように造られたものなのか、記された物はなにもない。
しかし、それは死なない。
たとえ、炎の中に放りこまれも、海の奥深くに沈められても、爆弾を浴びさせられても……死ぬ事はない、人間。
そして──すべての戦争は、『アルマン』が中心となった。
『アルマン』に、レーザー機能、砲撃機などをつけるようになり、それはいつしか戦いの道具となったのだ。
いつからか、この人間は、人々を守る物となり、世話をしてくれる家族となり、持たない者はいないに等しくなった。
一人の少女は、探し求める。
──『アルマン』は、人間か機械か……その答えを。
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