自主企画の思い出!

神辺 茉莉花

第1話・企画の期間について

正直に言って、参加する前はたぶん「校正の期間、なげーな」と思った人が多いと思う。

実際に校正開始したのが2/25。そこから企画の終了(4/10)まで1か月と2週間。

誤字脱字の指摘、言い回しの指摘を受けて直すだけで、なんで1か月以上もかかるの?と。

ただ……実際に参加した人、もしくはこの企画以外でも校正や言い回しの指摘を受けた人には分かるはず。

「1か月じゃたりねぇww 1か月2週間でもギリギリ」

たぶん、これが本音だろう。


これはプロでも大体同じ。


2週間で企画書のやり取りでGOが出る(ここでGOが出ないと書籍化の話自体が進まない)

1か月半で本編を書く

推敲で1か月半(諸々の理由で書籍化が立ち消えになる場合があるのがここ。最悪編集者が飛ぶ※)

ここから2~3週間でイラスト完成、見本誌(本)での確認、来月の新刊情報に載る。その他もろもろの最終確認


……ね、1冊の本を出すのに順調にいっても4か月はかかる。出版枠が空いていなければ待機で更に1~3か月は待たされる。


ごく一部の売れっ子作家は書きあげる=出版枠ができる状態なので問題はないが……まあ、本当にごくごく一部。

印税はベテラン・売れっ子で約9%。新人だと8%か……率が悪いと7%代にまで下がる。

つまり、1,000円の本を1冊売り上げて作者の懐に入るのがベテランで90円。新人だと70円(か、それ以下)。

それで続けばいいけど、1巻打ち切りになったらまた別な賞を狙うか、担当編集者に別な企画書を叩きつけて書籍化を狙うしかない。


……ええと、話がそれた。

つまり、そういう苦しい思いをしないために受賞して書籍化してきちんと続いていく、そういう基礎作りとして考えるのであれば、校正に1か月半かけるのは決して短くはないっていうことを言いたかったんだ。


※編集者が飛ぶ……編集者と連絡が一切取れなくなってしまうこと。前触れなく起きる。

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