時を超えやって来たアンドロイドは俺の初恋の人だった。
さかき原枝都は(さかきはらえつは)
プロローグ
現在、我々の生活においてロボットと言う存在は必要不可欠な存在となっている。
一人1台車を持つかのように、ロボットも同じ価値観で人々の中に溶け込んでいた。
この10年ほどで
現在のアンドロイドに搭載されている高度AI機能は、自己学習を自ら繰り返し己の人格さえも構築させるほど発達している。
しかし、過のSF作家アイザック・アシモフ氏が唱えた。ロボット3原則は絶対に破ることの出来ない掟として定められていた。
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第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
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もし、この掟を破らなければならない時が訪れた場合、ロイドは自らその機能をすべて停止し、永遠に目覚めることのない廃棄物となる。
それがロボットとしての使命であるから……。
白い煙が青い空に一本の線となり舞い上がっている。
その煙を見上げながら、こぼれそうになる涙を必死に止めていた。
俺の幼馴染で、まるで双子の兄妹の様に育ってきた。
趣味も将来の夢も二人で一緒の事を目指し、夢を見続けていた。
だけど、……だけど亜里沙はあっけなく死んだ。
最後に
「成美、好きだよ。世界で一番成美の事好きなんだよ。でも……ごめんね」
じっと俺の目を見つめ、一筋の涙をこぼし息を引き取った。
俺らがまだ中学2年の夏の事だった。
あれから4年。
俺は、自分の心を未だ閉ざしている。
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