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「大きい体なのに肝は小さいのね。まぁいいわ。アスラ、放してあげて頂戴」
言葉を発していないし、何かをされているわけでもないのに
酷く高圧的で従いたくなくとも従ってしまう様な雰囲気を放つ
ただ、そんな
「さて、早速お話しましょうか」
受け取った
辻堂は身体が動かず視線だけを動かしてその紙を見つめた。
別に体を拘束されているわけではないし、動かそうと思えば動くはず。
しかし、何故か頭の中心を押さえつけられたような圧迫感があり手足に上手く指示が伝わらない。
しかも座っているだけなのに時間が経つほどに激しい運動をしたような息遣いになり胸が苦しくなってくる。
「貴方はね、ちょっと特別なの。特別だから長い時間此処にいると苦しくなってきちゃうのよ。だから手短にその紙切れについて話すわね」
どうしてこんな金額がこの紙に書かれているのか、そしてそれを何故自分の膝の上に置いたのか、
痛さで少しの意識が戻ってきても
「貴方、このお金であたしの部下になりなさい。そしてこれに拇印を押してちょうだい」
一体今度は何を言い出したのかと
しかもこの法外な、どこぞの人気で有名な野球選手の年俸のような金額に
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