第2話 魔法の書
朝日がカーテンの隙間から差し込んでいる。寝起きには少し眩しいと思いつつ、布団からでて二階から一階に繋がる階段を降り、一階のリビングへ向かう。
妹は冷蔵庫を漁っている時、兄の神崎翔に気付き挨拶を交わしてくる。
「おはよう、お
妹の
「あら今日は早いわね。
母の神崎
母は今、父のお弁当を作っている。
「お父さんは?」
「仕事でいろいろあって寝てるから、起こさないでね」
ーーいろいろか。気になるな。
「トイレ行ってくるか」
神崎翔は独り言を呟きながら、一人でトイレへ向かう。
用を足し流そうとしたら、"秘密のボタン"と書いてるボタンを壁に見つけた。
「よく今まで気付かなかったな」
押そうか迷ってたが、好奇心を掻き立てられ気づけば押していた。
すると突然壁に通路が現れた。
「期待に胸を膨らませるとはこの事だな」
とても興奮しながらも薄暗い階段のような通路を下っていく。そして見つけたひとつの部屋。そこに一冊の本が古びた机の上に堂々と置かれていた。
その本を手に取り読み上げると、こんなことが書かれていた。
【この本にある魔法を記す。
その魔法は過去に世界を救い、世界中の人を楽しませてきた。時に不治の病を治し、時には悪を成敗したり。この魔法はどの時代でも世界を救ってきた。そんな魔法を君に託そう 。
その魔法の名は………】
「"
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