冒険者ギルドをつくろう!~スキル「転移」が一億円で買えるそうなので異世界で必死に金策してます~
柴咲ゴウゴゴウ(キャットフード安倍)
第1章 川越入間
第1話 メール
メールの着信音で眠りから覚醒した。
すでに桜は散り四月も終わろうとしているがまだまだ朝は肌寒いようだ。
昨今流行っている世界的なインフルエンザの影響で日本でも学校と名の付くところはすべて休校となっている。
大学へ進学したもののまだ一日も登校していない。
そんなこともあり夜遅くまでネット小説を読んでいたところ寝落ちしてしまったようである。
どうせ明日も休みだからそれはいい。だが問題がある。
うすうす感づいてはいたがここは外だ。だって寒いもの。
目を開くと森の中だった。
「ステータスオープン」
……。何も起きない。
昨晩、異世界転生ものの小説を読んでいたのでつい口走ってしまった。
恥ずかしい。周りに誰もいないことを確認する。
(そういえばメールが届いていたっけ)
スマホを操作してメールを開く。
無題 神様 10分前
「目覚ましアプリ -ソラ編- 」「AI英会話 - 人工知能と学ぶ英会話」「音声アシスト」「システム」「開発者サービス」「ユーザー補助」を触媒にして仮想人格ソラを作成しますか?
(神様?自分に様をつけるとか信用していいものだろうか)
ソラとは某人気声優が声を当てている某アニメに登場するキャラである。
「仮想人格?別にいいけど……、返信すればいいのかこれ?」
『許可が得られたので仮想人格作成プログラムに移行します。なおこれ以降スマホは使用できなくなります』
「事後承諾とか勘弁してくれよ……」
『アカシックレコードに接続します -接続中- -接続中- 』
『接続完了 -申請中- -申請中- 』
『承認されました DL開始 ------------------------------ 終了』
よくわからないがほんの数秒で終わったようだ。
それと同時にスマホの画面が消える。
何度か電源ボタンを押してみたが再びスマホが起動することはなかった。
つっと頭の中で声が聞こえた。
『
「おお!あの声優さんと同じ声だ!」
『喜んでもらえてなによりです。ところで川越様のことは何とお呼びいたしますか?ご主人様?お兄ちゃん?希望があれば仰ってください』
「んー、イルマでいいよ。あともっと砕けた感じで」
『ではこれからはイルマと呼びますね』
「ああ、それでお願い。って何かいる……」
前方の灌木の茂みから葉擦れの音がしたので目をやるとサッカーボール大の何かがこちらを窺っていた。
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