7.異世界語翻訳スキルとか標準で付けろよ。運営に文句言ってやる。
前回までのあらすじ。
DPの臨時収入が入った。
ダンジョン運営どうしよう。
◇ ◇ ◇ ◇
「俺が買い物リストについて、ミルフィーユに教えることも禁止されているのか?」
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禁止されていますね。
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くっそー。
どうにか楽してダンジョン運営してDPを稼ぐ方法はないものか。
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討伐 クリムゾン・ワイバーン(7,000DP)x6
手持ち6,090DP→48,090DP
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……ん? クリムゾン・ワイバーンが侵入したのか?
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集落を刺激したみたいですね。仲間の
これだけの人数がやられたら向こうも警戒するでしょうが。
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DPウマー。バッハと食い倒れまじナイス。
「グウォオオオオオオオ!」
「キュワッ! キュワッ!」
2人の機械竜も勝利の雄たけびを上げている。
というか、何喋ってんだろ。
異世界語翻訳スキルとか標準で付けろよ。
運営に文句言ってやる。
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さすがにスキル付与は女神パチモ様でも不可能です。
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この異世界の女神は、思ったより低能らしい。
それなら人工音声、翻訳コン○ャクみたいなのってないのか?
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検索対象「翻訳」結果1,000,000件以上
1.翻訳猫(500DP)
2.翻訳の腕輪(3,000DP)
3.翻訳コウモリ(1,000DP)
……
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猫とコウモリは、魔獣か。
いたら翻訳してくれるってことか。
でも、便利度で言えば腕輪だな。
あまり高くないし。
よし、翻訳の腕輪をくれ。
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購入 翻訳の腕輪(3,000DP)
手持ち48,090DP→45,090DP
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でかい銀色の腕輪が現れる。
俺の腕に通すと、ちょうど良いサイズに縮小した。
魔法の道具ってやつか。すごいな。
「グァァアァァアアアアアアア!(暴れ足りんぞい)」
「キエェェエエエエエ!(よーし、
おお! 何言ってるのか分かるぞ!
俺は大部屋にいる機械ティラノの食い倒れに話しかける。
「イビルホーネットって、DP稼ぎに良いのか?」
「キャキャキャキャ!(ん?
「グルウルルッルウルル!(そんな小物では我のヒマつぶしにすらならんぞい。
もっと強い魔獣を寄こすぞい)」
「キョエェエエエエエ!(まーまーバッハはん。
確かに1体の手ごたえはないけどな、奴ら数千単位で来るから、主にはおいしいDP稼ぎになるんや)」
「なるほどな」
バッハは巨大な機械の蛇の体をくねらせながら、大部屋に光線を乱れ打ちする。
暇で死にそうらしい。
食い倒れは、俺と意思疎通ができることが分かったので、俺と今後の計画を話し合うことにしたみたいだ。
「にゃ!(ワイバーン食べてもいい?)」
「皮や爪、牙は何かに使えるかもしれないから、とっておけよ?」
「キエェエェエエエエエ!(血と目玉、骨その他も貴重素材だから、残しておき。
というか筋肉以外食うんやないで?)」
「にゃー!(分かった!)」
猫又は俺の部屋から出て行った。
自分の部屋にワイバーンを持って行って食うらしい。
「キエェエェエエエエエ!(あの猫にも、安物無限収納袋を渡してくれへん?
袋に入れておくと中の時間が止まってるから素材が痛まずに済むんや)」
「ほぅ。袋の中の時間経過を停止させる機能も付いてるのか」
メカTレックスさんマジ優秀すぎる。
彼の行動も、助言も、今の俺にとってありがたいものばかりだ。
よし、安物無限収納袋(1,000DP)を購入だ。
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購入 安物無限収納袋(1,000DP)
手持ち45,090DP→44,090DP
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皮袋が俺の前に現れる。
猫の小部屋へ袋を持っていく。
「にゃ?(どうしたの?)」
そこには、皮バケツに一杯になった血と、解体されたワイバーンの肉が山盛りと、皮や骨、牙など素材が山積みになっていた。
ミルフィーユはゴブリンをポリポリ食べていた。
「そのバケツ、どうしたんだ?」
「にゃー!(ゴブリンの皮を加工して作ったよ)」
大食い猫又の説明文に多芸と書いてあったが、そんなことまでできるのか。
「素材は、この袋の中に入れておいてくれ」
「にゃ!(いいけど、マスターが持ってた方が良くない?)」
「ぶっちゃけ、俺よりお前の方が使いこなせる気がするから、
素材の有効利用、頼む」
「にゃ!(よーし、適当に加工して、人間の町で売ってくるよ。
何か欲しい物ある?)」
「そうだな。食料と生活用品かな」
「にゃ!(ういうい了解)」
ダンジョンで始末した魔獣は、ミルフィーユに有効活用してもらおう。
俺はその場を後にして、自分の部屋へ帰った。
◇ ◇ ◇ ◇
今回の成果。
増減前6,090DP
―――――
収入42,000DP
支出4,000DP
―――――
現在44,090DP
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