第197話ハルとホルン冒険者ギルド(改)



ハルは町の門に着くと門兵が寄って来る。


ハルは門兵にカードを見せて町に入っり、すぐに冒険者ギルドに向かった。


冒険者カードはペントランのギルドで返されたときは金色で数字も入ってたが少し経つと色も数字も消えていた。


『カードの色戻っててよかったです。』


渡された金色のままだったら大騒ぎになってるのです。


凄いですこの世界の冒険者カード!

帰ったらカードの事お姉ちゃん達に教えてもらうのです


暫く歩くと冒険者ギルドの建物に着く。


『ここだ!』


うぅ……ここもだ扉開けれない…


ハルは扉のとって目がけてジャンプ


ピョンピョン

ピョンピョン


すると扉が開くとハルは開いた扉に飛ばされる


ドカッ


「キャー!」


ドスン


「痛たた…」


扉を開けたのは凄く大きな女性冒険者だった。


「何してるのかな?そんなところに座って」


ハルは冒険者の質問に答える


「ギルドにクエスト報告に来たのです」


冒険者は、笑いながら話し出す


「ねぇリル聞いた?クエスト報告だって、この子冒険者らしいわよ。子守りのクエスト何てあったかしらアハハ」


完全にハルをバカにした口調にハルはムッとするも女性冒険者達は発言を辞めない


むー!


「ヤエ、子守りでもクリアすればちゃんと評価されるんだからバカにしちゃダメよ。フフフ」


「ハル報告あるから行くのです!失礼します」


ハルが中に入ろうとすると、今度はそのパーティーの男達が出て来てハルを罵倒する


「何だ?ここはガキの来るところじゃない!とっとと帰れ!」


「ギャザーそんな言い方は失礼よ!この子これでも冒険者らしいわよ、クエストの報告来たらしいわ」


「はぁー!探し者のクエスト何かあったか?ギャハハ」


もう一人の男の冒険者がハルの腕をつかみ中に投げる


「じゃまだ!中に入るんだろ手伝ってやるよ!ふん!」


「え?」


ヒュン


ドカ


ハルは投げられ床を転げ壁にあたり止まる


「うぅ……ひどい… 」


ハルは目立ちたくないので魔法使わないで普通にしてました。


受付のお姉さんはハルが飛ばされて来たのを見て笑ながら話しかけてくる


「フフ・・ようこそホルン冒険者ギルドへ私受付のニーナと言います。


今日は誰かのお使いですか?ここは子供が来るところではないですよ!

入口を塞いだりするから意地悪されるのですよ。

どう見てもお嬢様が悪いわね!わかった?

ここは子供の来るところじゃない!さっさと帰りなさい!仕事の邪魔!」


ギルド職員はカウンターから出てハルの腕をつかみ投げ飛ばす


ツカツカツカ


ガシッ


ふん!


ヒュン


ドカ


再び床を転がるハル


「うぅ……ゴホッ ベチャ」


さっきハルを投げた人だ… 怖い


「何でぇ戻って来たのか?報告はすんだのか?あー!聞こえねえ!

まだなのか?なーんだならもう一度行って来な!ほら!ギャハハ!」


ヒュン


ドカ


ハルは再び腕をつかまれ投げられ床を転がる


「うぅ……ゴホッゴホッ」




そのやり取りを見ていた別の冒険者がハルを助ける


「ちょっとあなた達!さっきから何やってるのよ!こんなに小さい子供を!大丈夫?

これはひどい…ちょっと!あなた達確か緋色の狼のグロースよね。

あなた達パーティーこの事をギルドマスターに報告しますから全員残って下さい!」


それに反論する冒険者達


「はぁー!何言ってやがる!俺達は今からゴブリンの集落の調査に向かうんだよ!

暇じゃねえんだ!それともやるのか!俺達は領主様に承認されたDランク冒険者チームだ!

俺はダブルスターのブロンズだそ!邪魔するな!領主様に報告するぞ!」


するともう一人の女性が加わりハルを抱き上げてた女性をなだめる


「カエデ落ち着いて、今はその子供を治療してやらないと死んじゃうわよ!」


「そうね、ごめんなさいカスミ」


カエデはハルを抱き上げて休憩スペースに移動しょうと動く


カッカッ


「邪魔!退いて!」


ハルを抱えて休憩場所に移動しょうとしたのをふさごうとする男達、それをカスミが杖を構えて威嚇するとハルが気がつきカエデに話しかける


「ゴホッゴホッ…お姉ちゃん… カウンター 連れて …て」


「何言ってるの?治療が先よ、それにカウンター何て言ってどうするの?」


「クエスト… 報告 ゴホッゴホッ…はぁはぁ」


「あなたホントに冒険者なの?」


こくりと頷くハル


それを見てハルを投げ飛ばした男達はまずいと思ったのか、顔をヒクヒクさせながらハルを抱いているカエデ達に詰め寄る



「そ・そんなガキが冒険者なわけねえ!さっさと外に出せ!」


「そうだ!そのガキ渡せ!俺たちの邪魔したんだから、俺たちが外に放り出して来る」


無茶苦茶言って来る男達に反論する楓達


「はぁー!させるわけないでしょ!」


カエデ達をカウンターに行かせないように前に立ちふさぐ男達にミヤビが杖を向ける


「文句があるならカウンターでギルマス呼んで話しする!どう?それでもふさぐなら魔法放つ!私本気だから!」


男達は道を開け屑のような発言をしてついて来る


「ちっ!ギルドは部外者立ち入り禁止だ、ガキが冒険者でなかったらお前達今晩俺たちに朝まで付き合ってもらうぞ!」



カエデ、カスミ、ミヤビの3人はハルを守るようにカウンターに歩いて行く


「着いたわよお嬢様どうする?」


「オロシテ… ゴホッゴホッ」


ごそごそ


ハルは一つの箱と領主からのギルド承認依頼書とギルドカードをカエデに渡す


「これが ゴホッゴホッ… 依頼なの… ガクッ」



「おい!しっかりしろ!」


「カエデはそのまま手続きしてあげて、私とミヤビはあそこで治療するわ!」



「わかった、任せろ!その子を頼んだ!」




これが依頼書か・・え?何この依頼書?


初めて見るな・・


それとこの箱をカウンターに届ければいいんだな


「私がお受けしますわ」


「ニーナか… さっきのあなたの行動見てたからあなたじゃダメよ!」


バニーが高慢な態度にでる


「な!何を言ってるんですか!ギルド職員を侮辱するとそれなりのペナルティ受けてもらいますよ!いいのですか!」


「やれるならやれ!」


「わかりましたそうさせてもらいます!」


カエデはもう一人の受付職員にお願いする


「クロルこれ処理してくれ」


クロルは依頼書とカードを確認しながらお礼を言う


「はい!たまわります。カエデ様あの子を助けていただきありがとうございます。

えーとこれはペントラン代官様の指名依頼・・ え?宛てクライス領ホルン領都の公爵様宛ての重要書類・・ 」


指名依頼で宛てが領主様と知り受付のクロルが驚く


「えーー!」


カエデも指名依頼と知り驚く


「えーー!代官様からの指名依頼ですてぇー!」


宛てが公爵領主様ってあの子どれだけ信頼されてる冒険者なのよ!

あんなに小さいのよ。


クロルは驚きながらも処理をする


「い・一応確認しますはい!中の未開封蝋も確認しました。問題ございません!完了でございます、ではカードの処理いたします」



報告を横で聞いた受付のニーナは青ざめブツブツ言っている


「嘘よね何かの間違いよね」


パーティー緋色の狼も真っ青になり文句をいっている


「嘘だーありえねー」


クロルはカードを魔道具にセットする


カシッ


ブーン


ピカーー


その瞬間周りがざわつく


「おい!何だあの光は・・」


ニーナが光を見て震えだす


「う・噓でしょ・・ガタガタガタ」


「魔道具が光った、何これこんなの初めてなんだけど」


前回報告から今回までの討伐記録もNewと表示され記録用石板に転写表示されカードの色も変化し№9の数字が表示される


それを見てクロルが固まる


「えっ?何これ?ゴールドのナンバーズ・・・噓でしょ!それにこの魔物Bランク難易度★×4他にもランクBが、それにこの討伐数…!はぁーーー!」


さらに表示された項目を見てクロルは叫びながら奥に消える


「マスターーー!」


ガチャ


バタン


横で見ていたニーナはカードが金色になった瞬間へたり込んで失禁し放心状態になっている


クロルは、ノックと同時に部屋に飛び込む


コンコン

ガチャ

バタン


「マスターすぐに受付まで来てください!とんでもない冒険者が来て大変な事になってます!」


クロルのあまりの慌てぶりに落ち着くように促す


「クロルいきなり入って来てどうしたの?ちょっと落ち着きなさい!」


「いいからすぐに来て下さい!」


「だから落ち着いて!」


「いいから早く!大問題です!」


ルーシーは、普段冷静なクロルの慌てように仕方なく動く


「全く!一体何があったんだ!もうナツミ一緒に来てくれ」


「わかりました。」


クロルがギルマス達を連れて受付カウンターまで出て来る


ルーシーはギルド内を見渡す


なんだ何で子供が血を流して治療を受けてる?


ニーナがへたり込んでえ?失禁?


一体何があったの?


「ナツミ向こうにいる子供を手当てしてる冒険者に話を聞いて来てくれ」


「はい!」


コツコツコツコツ


「さてクロル状況を説明してくれるか」


「はい!」


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