第198話ホルン冒険者ギルドクロルの怒り(改)

クロルは、ギルマスのルーシーに説明を始める


今回の問題はあそこで治療受けてる小さな少女が、このギルドに入って来たのが始まりです。


クロルは一連の流れを説明する、この時クロルはあまりにも興奮しすぎて冒険者カードのことを完全に忘れてしまう


「なるほど、でもな部外者立ち入り禁止のところに入って来たんだ。

確かにやり過ぎだとは、思うが全面的に緋色の狼の連中が悪いわけではなかろう… 」


クロルはそれを聞き怒髪天のごとく怒る


机を大きく叩きマスターのルーシーを睨み付け怒鳴るクロル


バン!


「それは、本気ですかーー!あのバカ狼連中がそんなに悪くないと!本気で言ってますか!ふざけるなあーー!」


「クロル!私はギルドマスターだぞ!なんだその口の聞き方は!罰則を与えるぞ!」


クロルはギルマスの発言にさらに怒りが爆発する


ドカン!


「やれよ!普通あんな小さな少女を立ち入り禁止に入ったからって、力まかせに投げつけるか!

ギルドマスターならギルド規則知ってるだろ!

あきらかにあのボケ狼が悪いだろうが!


しかも少女は報告に来たと言ったんだあー!


なのにあいつらは何も確認もせず投げつけ少女はカウンター近くの床に叩きつけられ立ち上がれない程の重傷だ!


さらにこの色ボケニーナが、わざわざカウンターから出て少女に暴言を吐き、入口に投げ飛ばし、また少女は床に叩きつけられさらに負傷する。


さらに少女をあのボケ狼が、倒れてる少女を掴みまた投げ、少女は再び床に叩きつけられたんだ!


これを立ち入り禁止に入った少女が悪いとおっしゃるならギルマスをやめろおーーー!」


ふぅーふぅー


クロルは興奮したままギルマスを睨み付ける


ギルマスも自分に対するクロルの発言を叱責する


「クロル!発言を撤回しなさい!今なら私を侮辱した事は許します!撤回しなさい!」


クロルはギルマスを無視して静かにカウンターを出て入口に向かって歩き出す


「もういいわ!話にならない!警備局の兵士呼ぶから…」


コツコツコツコツ


「はぁー!まちなさい!クロル!そんな事すればあなたが処罰されるわよ!今なら私が暴言を撤回すれば許しますから」


クロルは向きなおり叫ぶ


「だ・か・らあいつらの行動は間違ってるって言ってるんだよぉーー!

わからないのかー!あー!


口で教えてやれば問題ないだろ!それを何で力まかせに投げつける必要あるんだ!

ギルド規則は何のためにあるんだよー!」


クロルは緋色の狼のパーティーメンバーに話しかける


「あなた達にもう一度だけ問うわ!あなた達の行動は間違ってなかった?間違ってたどっち!」


メンバーは下を向き黙り込む

「「………」」

「「………」」


ブチ!

クロルは叫ぶ


「はっきり答えろーー!」


緋色狼のメンバーは謝罪する


「「「「すいません間違ってました!」」」」


「ギルドのいかなる処分も覚悟しています!どうか警備局への通報だけはお許しください」


「「「「よろしくお願いします」」」」


クロルは謝罪する緋色の狼達に怒鳴り散らす


「バカヤローーー!謝る相手が違うだろうがーー!さっさと少女の治療を手伝って謝れーー!」


「「「「はいー!」」」」


ガタガタ

バタバタバタ・・・



ふぅーふぅーふぅー


「もぉーー!全然怒りがおさまらねぇー!」


ふぅーふぅーふぅー



クロルがニーナを見て叫ぶ


「ニーナあーーー!いつまでへたり込んでるーー!

反省してるならギルマスのバカヤローを納得させろーー!

それができたら少女が回復してから土下座して謝れーー!処分はそれからだあー!」


ふぅーふぅーふぅー


ギルマスは怒り狂ってるクロルを領主に報告する処分書類を書きながら怒鳴り散らす


「クロル!お前は何様だ!ここの責任者は私だ!もう許さんからな!わかったかあーー!」


それをいつの間にか横に来ていたナツミが取り上げる


ビリビリビリ


「何をするんだー!ナツミ事情聴取はどうした!」


「ルーシー様少し冷静になりましょうね!」


ナツミな冷ややかな目つきでルーシーを威圧しギルド規則を読み上げる


「ルーシーよく聞きなさい!」


【ギルド規則第1項】


冒険者は一般民から尊敬されるように、日々の言動行動に注意をし、日々精進しなければならない!

なぜなら冒険者とはEランク以上の者をいい、冒険者は領主から承認され身分と報酬が保証されるからだ。

そのため冒険者は領民を傷つける行為をしてはならない!

F・Gランクの者は準冒険者として各ギルドが承認する


【ギルド規則第2項】


冒険者は有事の際一般民を守るため迅速な行動をとり、一般民の避難誘導をし、安全を守らなければならない


【ギルド規則第3項】


冒険者はいかなる場合も一般民に危害を加えてわらなない、ただし相手が先に危害を加える行為に及んだなら適用はされない


【ギルド特別規則第1項】


国家承認冒険者はカードが示すクエスト達成度、討伐記録、ランク、により判定され所属ギルドの評価承認を得て、国に申請される。


国は申請された冒険者を面接、実力試験を行い、その内容を5人の評議委員で評価し、4人以上の評議委員が認めて、国家冒険者として活動することが出来る。


国家冒険者は国から活動資金・拠点ハウスが与えられ、身分も男爵同等が与えらる。

国家冒険者は多くの国民から信頼されるように行動・言動に注意し国民を守り保護し、国家からの要請があれば応じなければならない。


【注】例外としてナンバーズ冒険者は適用されない。


ワールドクラス冒険者として、所属滞在する国が身分を保証し活動資金を支払う


「ルーシーあなたはバカ?今回はすべてあの緋色狼パーティーが悪い。

ギルド規則は全て一般民を守ることが最優先!緋色狼たちの行動は違反行為」


黙り込むルーシーに憔悴しきったニーナが1枚のギルドカードを差し出す


「マスターこれがカード鑑定魔道具が評価したあの少女のカードです」


「な!ゴールドカード・・〈№9〉ナンバーズ・・噓でしょ」


ニーナが静かに語る


「マスタ私今回完全に思い上がってました。ギルドに入って来たフードをかぶった少女を見て、汚らしく思い馬鹿にしてました。

少女はこれほどの高ランクにもかかわらず全く魔力を使いませんでした。

今回の件深く反省し少女に謝罪し処分を受けるつもりです」


ルーシーはがっくり項垂れいまだ興奮するクロルに謝罪をする


「悪かったクロルほんとに申し訳なかった」


クロルはそれを見てまた怒りがわいたのか再び息が荒くなる

『バカヤロー先に少女に謝れよぉー』

フゥーーフゥーーフゥーー


ナツミが歩み寄り耳元でささやく


「カエデ達があなたの行動をあの子に話してくれたのね、見てあの子が頭を下げてるわよ、回復したみたいね行ってあげたら」


それを聞きクロルは少女を見て駆け寄っていく


ナツミはクロルを見ながら思う、あの子がいなかったらこの冒険者ギルドにとんでもない処罰が下される事になってたわね


「ルーシー今回の件きちんとギルド職員全員でナンバーズ冒険者様に謝罪しましょう」


「あぁ・・私は今回完全に思い上がっていた、ホルンギルドマスターとして間違った行動、権威を振りかざす愚かな行為だったよ」


「あの子の事は彼女たちに任せて私たちはナンバーズ様のカードをもう一度確認しましょう、討伐状況も石板に転写されてると思いますから確認して書き写しましょう」


ナツミとルーシーは魔道具の横に置かれてる石板に表示された内容を見て唖然とした


「ナツミちょっと確認だがナンバーズ冒険者ってバケモノなのか?」


ナツミも表示された内容を見て驚き震えている


「これは間違いではないでしょうか?A級犯罪組織ブラッドレインの討伐記録あるのですが・・」


「いやここにもありえない魔物が討伐されてるぞ、毒岩竜、吸血蟻、緋色虎、破壊熊・・・など全部ランクBとA6種31体・・ こ・これは壊れたなハハ」


「マスタ考えるの放棄しないで、これほどの実力者が本気で抵抗してたらこのギルド崩壊してましたね」


「あぁ・・とんでもないよホント見た目あんなに小さな少女なのに中身はバケモノか・・あの子いったい何者なんだ・・ 」




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