第142話嘆きの森に落ちた少女たち
私は、ブラームス大森林の中にある森人の国エルフ王国ヤリージュの第一王女モル私達は、森で平和に暮らしてたのに、突然人族の勇者率いる軍隊が攻めて来て、国は、壊滅多くの者は、捕らわれ、私達姉妹は、何かを使われ突然今いる場所に転送された
私達の国は、簡単には近づくことは、できないはずなのに、何故か人族の勇者達は、侵攻して来た、何の交渉もなく、侵入、攻撃、略奪、暴行、… もうめちゃくちゃだった。
「俺は勇者○○だ!○○神復活のために☆・☆してもらう」
私は、何を言ってるかよく聞き取れず、とにかくヤバいと思い母様と一緒に逃げた、でも兵士に見つかり私達は捕らわれ、母様は、どこかへ連れていかれ私達姉妹は、魔法をぶつけられたと思ったらここに、正確には崖の上に送られ、そのままこの谷底の森に転落、妹も私も手足が骨折し3人とも酷い状態だった
「モルお姉ちゃん、ここはどこなのでしょうか?」
「わからないけど、ヤバい森だと言うことはわかるわ、凄い瘴気だということが… 」
「それにとんでもないくらい強い魔物が近づいてるし・・・」
「モラ!どっちの方向からなの?」
モラは、自分達のいる場所から西を指さす
「モネ、モラ動ける?逃げるわよ!」
私達は、折れた足を引きずりながら必死に逃げた、どれくらい逃げただろう、崖のの少し上に小さな洞窟を見つけ私達は、そこに身を潜め入り口は、土魔法で隠した
「ここでしばらく休めて、どうやってここから脱出するか考えましょう」
数日後、少し回復した私達は、水を求めて周りを警戒しながら歩いていた、すると目の前の大木のそばに小さな少女が倒れていた。
少女は、全身酷い傷があり腕は折れ、頭もどこかにぶつけたのか酷い傷がありかすかに息があった
私達は、このままだと少女が死んでしまうと、抱きあげ荷物を入れる袋に優しく入れ移動し、水を確保して、洞窟に戻った
私達は、モネが薬師のスキルを持っていたためこの森に生えてる薬草からポーションを作り少女の傷口にかけて、裂傷はふさぎ残りは飲ませた、骨折してた腕は私が知識あったため、魔法で折れて位置のずれた骨を元に戻し添え木をした
私たちもお互いに治療をし、暫く身体が回復するまでこの洞窟で過ごすことにした
ただ不思議な事に、この少女を連れて来てから、少し変化があった
「ねぇモラ周りの瘴気がなんか浄化されてるような気がするのって気のせい?」
「お姉ちゃん私もそれ感じてた」
「モル、モラお姉ちゃん、近くにいた魔物襲ってくるような邪悪さ感じなくなったよ」
私たちはいまだ眠り続ける少女を見ていた
「お姉ちゃん、この子のそばにいるとなんか安心する感じがするよ」
「そうなのよね、私もこの子から漏れ出てくる魔力がなんか癒しの効果がある気がするの」
「やっぱ二人も感じたんだ、この子のせいかな以前のような魔素がよどんでるよな感じがなくなった?うん!間違いない浄化されてるんだ」
「この子凄い子なんだ、だからあいつらに転送されたんだ」
「モルお姉ちゃんこれからどうするの?ここに来て1週間たつけど、まだこの子眠りから覚めないし、まだ私たちの骨折治ってないし」
「幸い今のところ危険な魔物も来ないし近くに木の実も水もあるから今のところここに留まる方がいいと思うなぁ」
私たちはこの後もこの場所に留まり、この森に落ちてから3週間たった頃、やっと少女が目覚めた
『うぅ・・あぅ?』
「あ!気がついたモルお姉ちゃん、モラお姉ちゃん女の子が、気がついたみたい」
姉妹が集まり少女に話をする
「私たちは少し前に悪い奴らにこの森に転送されたのお嬢さんも同じかな?」
少女は話そうとするが言葉が出てこないのかしゃべれないのか何かおかしい
『うぅ・・・あぅ・・・』
「!」
「この子どうしたんだろう・・怪我のせいでしゃべれない?それとも元々?」
「私はモルって言います、こっちがモラそれで隣にいる子がモネで私たち3姉妹なの」
『ぁう・・うぅ・・』
「それで、あなたのお名前教えてくれる」
少女は首を横に振り涙を流してた
『ぅう・・・・・グスン』
「え!という事はどこに住んでたのかもわからない?自分が誰なのかもわからない?」
少女は首を縦に振り
『あぅ・・・』
「何も記憶がない?ってこと?」
『あぅ・・・』
「困ったわね、でもこのままこの森に置いて帰るわけにわ行かないし、とにかく私たちもこの子も完全に傷が治ったわけではないから、身体が完全に治るまでここに留まるわよ」
「「うん」」
少女もうなづいていた
☆・☆・☆
あれここどこ?私は・・え?しゃべれない・・
え!何もわからない・・
お姉ちゃんが聞いてくるけど全然しゃべれない・・なんでこんなところに?
私誰?何も・・頭の中真っ白何も思い出せない
私が誰なのかどこに住んでたのか、何をしてたのか、どうしてこんなところにいるのか・・
お姉ちゃんがまた聞いてきたでも答えられない、ごめんなさい・・これも言葉にできない・・グスン
言葉を思い出したい・・っていうよりどうやって言葉にするの?
お姉ちゃんたちをよく観察して覚える・・
☆・☆・☆
あれから私たちはこの洞窟を拠点にし周りを調べたりしながら、何とか生き延びていた
「私たちがこの森に落とされてから約2か月身体も完全に治ったし、この子モモちゃんも少ししゃべれるようになったしそろそろ移動しようか?」
「そうね町に行けば何とかなると思うし仲間がどうなったか気になるし、捕らえられてたら絶対助ける!」
『モモイグ!』
「モモちゃん私たちがつけた名前気に入ってくれたみたいでよかった♪」
「モネも妹ができてうれしいでしょ」
「うん♪モモめちゃ可愛いから大好き♪はぐれると危ないからお姉ちゃんの手をしっかり握ってるのよ」
『あい』
私たちが移動を始めて1週間、強力な魔物がいるはずなのに魔物に遭遇することなく、森の出口を求めさまよっていた
「今日はここで野営ね」
普通こんなこと考えられないけど、不思議最初のけがれたような瘴気が一切感じないし、この森の魔素が綺麗になってるから、森が明るくなってるの間違いない
「お姉ちゃん食料探索に行ったらまた木の実置いてあったよ」
そう私たちが森の中の移動を始めたら、この光景にあう、誰が置いてるかは想像できるのだが、信じられなかった、最近よくモモがスライムや狼と仲良く遊んでるのを見かける、私たちが近づくと魔物たちはいなくなるのだが、今起てる異常な事は全てへこの子モモちゃんが原因だった
モモは、相変わらずまともな会話は、できず、たどたどしく短い言葉をしゃべるのがやっとだって
私達は、さらに出口を求めて探し回った、ただモモの体力の消耗が激しく、最初は半日くらい平気で歩けてたのにどんどん距離が短くなり、今は、30分くらいで歩けなくなり、かなりつらそうにしている
『アソコ』
モモが突然指を指しながらたどたどしくしゃべる
私達は、モモが指を指した方向を見ると凄く大きな大樹があった
「あの大樹に行きたいの?」
『あい』
私達は、大樹に行きそこにモモを降ろすと、モモが不思議な行動をとりはじめた
「お姉ちゃん、モモ何か探してるようにあの大樹の周り手をあてて、つたい歩きしてるけど」
「何を探してるんだろ?」
「しばらく見ててあげましょ」
私達は、モモの行動を見守った、怪我をしないようにモラ、モネがそばをついて歩き私も少し離れて見ていた
するとモモが止まって両手を広げて大樹を抱くように
『ミツケタ…ダイジョウブ…zzz… 』
「「あ!寝ちゃってる」」
私達は、その光景を見てると信じられない事が起こり始めた
「お姉ちゃん!大樹が凄く大きく揺れている、それに周りの木々も、この森がざわざわし始めてるよ」
「何!この光景!」
凄い枯れたような木々も、葉をつけはじめ、大樹の幹も黒かったのに変わってきていた
「私達凄い体験してるよ!死んでしまった森が生まれ変わる光景見れるなんて… 」
〈ザワザワザワザワ…………………〉
〈ザワザワザワザワ…………………〉
〈ザワザワザワザワ…………………〉
〈ザワザワザワザワ…………………〉
どれくらい続いたんだろ大樹の周りの木々は、よくある森の木々と同じように戻り、大樹も大きな枝に緑の葉たくさんつけていた。
「もう別の森ね、精霊の森のように綺麗な魔素が溢れてる」
大樹のそばで眠るモモは、まるで精霊みたいだった
大樹のざわざわが収まると、大樹から精霊のドライアドが現れた
私達森に住むエルフにとってドライアド様は、神のような存在、寿命の長いエルフでもめったにその姿を見る事ができない、その精霊様が今目の前にいるのだ
「お・お姉ちゃん精霊様だよ♪」
「モネ落ち着いて、お・お祈りしなきゃ」
「モラ・モネ落ち着きなさい!集まって膝まづいて」
ドライアドが話しかける
「はじめましてこのナミアカール大森林を守るドライアドのメルモと言います、この度は、私達の姫をお助けいただき、ありがとうございます」
「え・いえ私達は、当然のことしただけです、精霊様からお礼を言われるなんて… 凄く嬉しいです」
「お礼と言ってはなんですが、あなた達をお仲間がいる森に送って差し上げます」
「「「えー!仲間が生きている?」」」
「ええ、森には、他にも大勢の仲間がいるみたいですよ♪」
「ありがとうございます♪じゃモモが起きたら一緒にお願いします」
「残念だけどそれはできません、姫様が目覚めるまでかなりの時間がかかります、それに☆・☆達に見つかったら、一人占・・ごほんごほん、あらいやだ独り言が、オホホ」
「「「………………」」」
私達は、何とかお願いしたが、モモが目覚めるまで1年くらいかかると言われ、モモが回復したら私達のところに送ると言ってくれたので、一緒に戻ることを諦める事にした
「では、あなた方をお仲間がいるミラーレ大森林大樹の村に送ります!」
〈……………………………〉
私達は、優しい光に包まれ、気を失った
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