第59話ハルはまた女の子を助けたのです

ハルは女の人に抱かれて寝てました。


「うぅ・・ ほえ?ここ?あれお姉ちゃんは誰なの?」


「私はカリナって言います、あなたのくれた薬で、私達6人全員女性としての身体に戻ったの、本当にありがとうございました」


カリナはハルを座らせて全員が正座をし地面に顔を伏せる


「そんなにしなくてもいいのに・・ ハルはポーション出しただけだよ、でもそういってくれたら嬉しいのです、役に立ったのですのね」


「今セリス様達は、怒り、あの屑を排除してくれてます。」


「大丈夫なの?」


「はい!ほとんどが魔力枯渇に近い状態なので、問題ないと思います・・ あ!帰って来たみたいです」



セリス達は起き上がってるハルを見つけ走ってくる


「モカが一番に来ました、ご褒美をお願いします」


「ほぇ?ご褒美?よくわからなの、でもよく頑張りましたのぉ」


ハルは正座して座るモカを抱きしめ頭をなでる


〈なでなで〉


それを見た他の女性たちはうやましそうに見つめている


モカはほんと癒されてるように目がトロンとなっている


「はぁ・・ なんか癒されていきます天使の癒しだぁ・・」


それを聞いた他の女性たちも、ハルにお願いし正座をして並んでいる


ハルはニコニコして、一人づつハグをし頭をなでていく


「ほんと癒されるわーーー」


「はぁーーー♪」


「ハルちゃん♪はぁーー、癒されます」


全員をなでた後、これからどうするか聞いてみた


「ハル様その前に改めて、お礼を言わせていただきます」


セリスがそう言うと10人の女性が一列に並びお辞儀をし


「「「「「この度は助けていただきありがとうございました。」」」」」


ハルはその丁寧さに驚いていたが、嬉しそうに


「よかったですの♪お姉ちゃん達みんな綺麗になってよかったのぉ」


セリスは姿勢を正しハルに


「私達自己紹介させてください、できればハル様のことを教えていただけたら嬉しく思います」



セリス達は全員自己紹介をし、セリス自身もこの国の第三王女であることは言ったがそこは強調することなく、できれば一冒険者としてセリスと、呼び捨てにしてくれとお願いしていた。


ハルは全員の自己紹介を聞き、セリス達パーティーが全員貴族の娘であり、王女なのを知り少し警戒したが、今まで接してきた貴族たちと違ったので、震えることなく普段通りにしゃべれていた


「パルって言います、これ以上はあんまし言いたくないの・・ ごめんなの・・」


みんなが、あれ?ハルじゃなくパル?って疑問に思ったがここはハルの言うう通りに受け入れた。


「あのそれでお願いがあるの、この先の38階層付近にあの屑たちに散々な事された女性たちがいるの、あいつら廃棄だとかふざけたこと言ってたけど、生きてるかわからないけど、できれば助けに行きたいの」


私がそう言うとハル?パルちゃんはすくっと立ち上がり


「早く行くのです!でもその前に」


ハルはカバンから6人分のローブを取り出し


「お姉ちゃん達これ着て下さい、これセリスお姉ちゃん達と同じで、少し防御効果が付いてるです」


ハルちゃんはそう言ってローブを裸の女性達に渡し、またカバンをごそごそして今度はポーションを取り出すと私達に渡して来た


「セリスお姉ちゃん達はまだ傷も魔力も回復してないからこれ、飲んで下さい!」


それは先ほど女性達が飲んだのと少し色が違っていた。


「これさっきのと少し違うです、お姉ちゃん達はこれがいいです♪」


私達は渡されたポーションを飲んだ、すると温かな風に包まれる感覚がして、内から魔力が溢れてくる、気がつくと身体の傷は全て消えて、魔力体力も完全に回復していた。


私達は、あまりの効果に驚いていた


「凄い完全に回復してる… パル様ありがとうございます」


「パルは偉くないです!その呼び方嫌いなの、丁寧ね言葉もいらないのです!」


「あ… ごめんね」


「わかったらいいのです♪パルはお姉ちゃん達嫌いじゃないからいいです!早く助けに行くのです!みんなパルについて来てください!」


私達がパルちゃんについて走ってると先ほど排除した屑がわめきながらフラフラ近づく


「「「「てめえらーー」」」」


「屑!邪魔!どっかいっちゃえー!」



パルが右手を水平に振ると、風玉が彼らを直撃し視界から消えていく


「「「「ぎゃーー」」」」」


パルちゃんは私達にあわせて移動してくれ、魔物が出て来ても倒すのではなく、動きを止めたりして、できるだけ早く移動するための方法をとって、魔物達の対処している


私達は、ひたすらついて行くだけ…しかしパルちゃんって凄いなぁって思う無駄な魔法を使うことしないから


私達はパルちゃんに必死について行きやっと問題の階層に着いた


「はぁはぁ…… や・やっと着いたのねはぁはぁ… 」


パルちゃんは息もきらさず、何かをしてる?


「あっちにいるのです!まだ生きてるのです!ここで待ってて下さい!」


そう言ってパルちゃんは私達の周りに障壁を張ってから奥に消えて行った。


暫くするとパルちゃんはローブを身につけた、6人の女性を連れて来た。


あれ?確か瀕死だと思っ…あ!そうかまたあのポーション使ったのね


私達に使ったポーションのこと知れたら大変な事になるわね、みんなに行っておいた方がいいわね


私は、ハルちゃんが女性を連れて来て、お互い少し話しをしたところで、ハルちゃんを含めみんなに話をした。


「パルちゃん、みんな、ちょっと話を聞いてくれるかな?」



みんなが、セリスの話しに耳をかたむける


「パルちゃんが、私達に使ってくれたポーションのことなんだけど、あれが知れたら大変なことになると思うの、パルちゃんが自由に動けなくなるわ、だからここにいる私達は絶対あのポーションのこと、誰にも話さないことにした方がいいわ!」



「そうですね!パルちゃんのためにも」


38階層で救出された女性達もうなずき


「わかりました。今日のことは誰にも話しません!」


「パルあんまし考えてなかったです!お姉ちゃん達助けたくて、パルが作ったから沢山持ってるから…ありがとうなのお姉ちゃん♪」


「えーーー!パルちゃんが作ったの?それはよけい秘密にするべきよ!みんなもよろしくね


「「「「はい!わかりました♪」」」」


「じゃとりあえず地上に戻りましょうか」


パル達は、地上に戻るため40階層のボス部屋を目指した。


40階層のボスはキーマイラとダンジョンウルフ3匹の組み合わせでパルは加速を使いながらスリリングショットの毒玉を相手に打ち込んで行く、キーマイラもダンジョンウルフもパルの動きを完全に捕らえられず、パルの攻撃を受け続ける、パルは相手の攻撃をかわして行く、相手の動きが鈍くなったところで、パルは動きを止める


暫くすると、キーマイラとダンジョンウルフは、動きが止まり倒れて行く


〈ドスーーン!バタン!バタン!〉


「パルちゃんって、たいして魔法も使ってないのに、40階層のボスをあっさり倒してしまうのね」


「小さい少女が、強い魔物を蹂躙していく光景は異常ですね」


「ほんとびっくりよ」


「「「うん♪うん♪」」」


ボスを倒したパルちゃんはドロップ品と魔石を回収して戻って来た。


「やったのです!これで地上への転移陣がでたのです、みんな早く入るのです!」


私達全員、急いで転移用魔法陣に乗った、魔法陣が光出すとパルちゃんは、魔法陣から飛び出て私達に手を振って何か言ってたが景色がすぐ切り替わり私達は地上に戻って来た。

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