笑ってたいんだ
雪うさる
prologue
ある街の薄暗い建物。
その中にいたのは複数の人間。
「Hey.come on!」
体格の良い男が声をあげた。
「I search for him.
When you find him,you get good position,fame and huge money!」
その言葉にウォォ!!と雄叫びをあげる何十人もの男性。
だがその中に、不思議そうな顔をしたまだ若そうな青年がいた。
その青年は隣にいた老人に日本語で話しかけた。
「何を…言ってるんですか?」
その言葉に老人は即答した。
「"あいつを捜している。お前らがあいつを見つけたら、地位と名声と、莫大な恩賞を得られる"と言っている」
「彼…ですか?」
率直に"彼"とは誰だ、と思っただろう。
老人は蓄えた髭を触りながらフォッフォッと笑う。
「もしワシが彼を手に入れれば、世界はワシのモンだと言ってもいい」
「そんなに恐ろしいやつなんですか?」
世界が手に入るとまで言われ、驚く青年。
老人はフム…と髭を触りながら考える。
「あぁ。恐ろしい。いや恐ろしくないか」
「?」
結局、彼とは誰か聞けないまま集会は終わってしまった。
そう、彼とは知らずに。
その彼は今、日本にいる。
――Next...
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます