第13話 異世界での恋の芽生え。
まだ地球の基地には宇宙船が半分残っています。再起は可能なのです。
「不思議なミサイルだったなぁ、けれどわしら犬族には、何の影響もなかったのだ?」
犬族の部下はあてつかがましく、猫族に聞こえるように言った。
「はい誠によう御座いましたねぇ、今回の猫族のパイロットは観てられませんでした!」
「犬族の宇宙船パイロットを早急に訓練して犬猫連合軍を再建しなければならない」とプルデンは思ったのです。
雷電健太は火星基地に、居なかった地球に居て火星の花岡誠と連絡を取っていた。
地球の人間族はアホばかりではなかった、まだ若者達がいたのである。
若者達は力がなかった。しかし尚も強い抵抗組織であった。どうにかして人間族の復権を願っていた。どや街の地下に秘密の組織を作っていた。
その片隅に居てこの国の歴史を学んでいたのです。元いた世界との違いや似てる所を調べて参考にしていた。
この国の歴史は元々は人間族の歴史と言ってもよい、逸れを犬猫族は自分のものとして途中から、歴史を改ざんした形跡があったのだ。
そう 途中から犬猫族の歴史に変わっている。逸れは、一人の人間族の科学者の出現で大いに変わったらしい。
その科学者は動物の進化を、画期的に変化させる薬を開発し、何の考えも無くペットの犬猫に与えたのです。
そして犬猫族は急に賢くなって、人間族を支配するまでに成りました。逆に人間をロボットミ-手術で、あほにしました。その古い今は禁書になった本には書いて有りました。
だからこの異世界に於ける人間の頂落は、人間が撒いた種が原因だったのです。偉いものを発明しましたねぇ。
逸れを今更言ってもどうにもなりませんが何かのヒントになればと、研究しているところなのです。
雷電健太はこの国の人間でなく、云わばノーマァ-クでした。夜な夜な行動しているのです、犬の縫いぐるをかぶり脱臭剤を懐に入れて、闇に紛れての行動です。
地下にばかりいては気が晴れませんので、ただ当てもなく理由もなく徘徊しています。
そんな事して何の得になるのかとも思いますがねぇ。今では雷電健太の楽しみというか日課なのです。街外れの小屋に人間の老人が、うら若い娘と住んでいました。
その女の子は、孫かも知れません。心やすくなりたまに食事を、ご馳走に成ります。その老人はロボットミ-手術を受けてない珍しい人間でした。
女の子の名前は増田明美と、言う十二歳のえくぼの可愛いい子供でした。
親は何故か五歳の時犬猫族に引っ張れたまま、帰って来ないそうです。
この女の子も十七歳になると、ロボットミ-手術を受けて廃人に成るのかと思うと、何かいたたまれなく成るのです。
何とかしてあげたいとは思うのですが、今はどうにも出来ない自分が腹立たしくて胸が張り裂けそうに成りますります。やりきれない思いです。
ひょっとしてこの女の子に、雷電健太に取って淡い恋が芽生えたのかも知れません。
細身で可愛いい声が魅力的です、雷電健太はこの異世界で、まさに今青春の真っ只中で御座いました。
優しい言葉を掛けられると、飛び上がらんほど嬉しくて、一体何を言ってるのか分からず自分ながら戸惑ってしまいます。ここが異世界であることを一瞬忘れさせて呉れます。
それでひんぱんにこの街外れに、来る要因となっていました。
犬猫族に見つかるリスク犯して、恋は正に盲目なので御座いますねぇ。
この老人は犬猫族にとって、あの偉大な科学者の恩人の孫にあたる、人でした。
それでロボットミ-手術を、逃れられたのです。犬猫族にも恩には報いるという気持ちもあったのですかねぇ。
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