転生したら世界を切り分ける魔王の1人になりました
凪鬼琴鳴
第0話 プロローグ
何も楽しいことがない。
やることも何も思いつかない。
毎日を無駄に過ごしても親が毎食くれるから死ぬこともない。
何もしてなかったら死んでるのと同じなのに生きてるっておかしい。
中学まで真面目に通ってたけど高校はもう一度も行ってない。
知識だけあっても無駄なだけで人生が良くなるとは思えないから興味が湧かない。
ゲームも漫画も小説もドラマも出来ることはやってしまった。
17歳の春。
私はもういいかなって思ってしまった。
住んでるのはマンションの8階でベランダにすぐに出れるから、そこから身を乗り出して飛び降りれば終われる。
何もしないのに生きてるのは生きたしかばねと同じだ。
必死に生きてる人達に失礼だから遺書を残してさよならすることに決めた。
別にいじめられたわけでも、親から虐待を受けたわけでもない。
ただ、生きてて何も楽しいと思えないから人生を終わらせる。
それだけのことだ。
誰も引き止められないようにかなり前から部屋に引きこもって来た。
親でさえ私を止めることはできない。
ある満月の晩、私は飛び降りを実行した。
短い人生でも生きることに魅力が感じられなかったのだから仕方ない。
もしも手元に銃が一丁でもあれば私の人生は変わってたかもしれないけど日本に居場所なんてない。
私は満月を目に焼き付けて、そのまま意識を失って飛び降り成功で死んだ。
……本当に死んだ?
目を開ければ日本とは大違いに綺麗な青空が見える。
えっ?満月の夜に仰向けで死んだはず。
なら、なんで青い空なんて見えてるの?
答えは一つ。
転移に近いが異世界に人外として転生してしまったのだ。
ここから第二の人生が始まる。
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