あの日僕達は世界に立った。

ユニコーン

前編 僕たちが目指すもの

2020年、僕達は世界に立った。




2019年 4月26日

「サトシ、敵の背後に回れ!」

「守!カバー頼む!」

「宮下、回復して!」



僕たちは大学生ゲーマーだ。

僕たちは小学生からずっとこの三人でゲームをしてきた。

この三人が集まればゲーム、ゲーム、どこに行くにも何をするにもゲームの話。

そんな僕たちは2019年、みんなであることを目指すと心に誓った。

それは

   2020年に行われる世界大会

僕たちが世界大会を目指すゲームはバトルロワイヤルのゲームだ。

三人で1チームを組み最後のチームになれば勝ちという簡単に言えばそんなゲームだ。



「サトシと宮下、ちょっとこのゲーム面白そうだしやってみね?」

この二人を誘ったのがすべての始まりだった。 

最初はわちゃわちゃする程度だったが

僕たちは日に日にこのゲームの面白さがわかっていき、それに伴ってこのゲームは奥が深いことを実感していって。

一人が単独で行動すれば味方がカバーに入ることができずにやられてしまい、最終局面で二人という痛手を背負ってしまう。

また、連携が取れていないとみんながバラバラな行動をとり、死を招いてしまう。

みんなはそんな戦略性溢れるこのゲームの虜になってしまった。

 

ゲームをする人にも2つの種類がある。

一つはみんなでただ楽しみたいだけの

         エンジョイ勢

そしてもう一つは、

本気でゲームをプレイし大会などを目指す

         ガチ勢

僕たちはこの瞬間ガチ勢になった。

そして僕たちは毎日しゃべる話題はこのゲームのことだけになった。

最終局面ではこうしたほうが生存率があがるんじゃないかな?だとか

ここに降りるのは最初にやられやすいからあそこはいいんじゃないかな?だとか。

そして僕はみんなにこんな提案をする。

 

2019年 1月20日

「みんな真剣に聞いてほしい。

 昨日このゲームの世界大会が2020年に行われることが決まった。

それに伴って世界大会の予選が始まる

予選は3月1日から9ヶ月間

僕たちで世界大会、目指してみないか?」

僕は真剣な眼差しで二人を見つめた。

「いいぜ。

 何か、目標があるっていいしね」

「僕もいいよ。」

そう言って二人は気前よくOKしてくれた。

「ありがとう。みんな。

 僕たちで世界一になろうな!」

今、僕たちの中でゴングがなった。

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