最高の魔王たる理由

 オルゴ・デミーラが最高クラスの魔王たる理由は、一体何だろうか。


 以前も述べたと思うが、さらにここで記す。





 さてストーリーで言えば、水の精霊の力も得てついに四大精霊の力を揃えたアルスたち。




 ついに、神の正体を暴く事になる。




 そう、オルゴ・デミーラだったのだ。




 平和だった世界。正直、神をそれほど必要としていたのかよくわからない世界。


 その世界にいきなり現れて、「魔王」として盛大な手のひら返し、そして宣戦布告を行う。

 その上での悪事はフォロッド城周辺の住民を消し去った事だけだが、それでも上げて落とすをやられた住民たちの衝撃は大きい。




 と言うか、その前に石板十八個分の大地を封印し、エスタード島ひとつだけにしてしまうなど生半な魔王の所業ではない。


 九割、いや九割五分の大地を封印したそのやり方は、ドラクエ史上最も世界征服に近づいた存在であると言うにふさわしい。


 一度敗れてなお、さらに切り札を繰り出す。戦闘中の変身だけならば幾度もあったが、その上に現実世界での変身まで繰り出すその知略は、おそらくは手先であった魔物たちを思わせる狡猾さである。

 石板を組み合わせる→過去の世界へ行く→魔物を倒す→現在に大陸が復活するをアルスたちがやって来た以上、他の者ができない訳でもないと言う訳だ。


 全くもって用意のいい話である。



 このレベルの悪役を書ければそれこそ賞でも取れそうに思える……と言うのは欲目のなせる業だろうか?

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