グレーテ画伯

 力は一体何のためにあるのだろうか。


 マーディラスのイベントはここにたどり着く。



 ゲームでも屈指の小さな、1画面に収まりそうなマップ。そんな中に城が二つもあり、その上に戦争が行われていたと来ている。


 魔物より人間の方が醜くないかと言う話は幾度もあるが、こんな蝸牛角上の争いを見ているとやるせなくなる。


 


 その両国のかつての戦いの中で、魔法強国であったマーディラスは武勇国ラグラーズに一度敗れ、幼いゼッペル王子は友人の少女を失ってしまう。


 その罰を受けるかのように、ほぼたった一人の犠牲となったのが兵士長、そうマーディラスの国是たる魔法の力を蔑んだ兵士長だった。




 結論から言えば、ラグラーズと言う国は現代にはない。さっきも言ったようにこんな大きさの島に二つも国がある事自体おかしいと言えなくはないが、一番悪意を込めた言い方をすればこの兵士長の口の軽いせいである。


 


 とりあえず、皆さんは口を慎むように。








 あと一言、皆さんはメガンテのうでわを装備して戦いに臨まないように。




 まあ事が済んだのち、ラグラーズの一部では「おやつを取られて暴れた」事になっているのは、何と言うかとしか言いようがない。むしろその方がよほど幸せであり、ありがたいと言うかおめでたい話である。


 一応、マジャスティスとギガジャティスは覚えておくように。使った事はないが。





 さて、現代のマーディラスは芸術の都となっている。力を追い求めてしまった反動かのように芸術を求める。


 その中心となっているのがグレーテ姫であるが、彼女は絵画についてはとても熱心とは言えない。彼女が統治者になれば、なおさら衰退するのではないかと言う懸念はある。


 まあとりあえず、

「灰色のこんにゃくのような物が描かれている」→

「マーディラス城 グレーテ画」

 と言うようなギャグをかましてくれるのは嫌いではない。

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