ナインのいる生活

河野章

ナインのいる生活

 ネットの普及で満員電車に揺られて通勤することも少なくなった。必要な会議のときだけはコアタイムに会社に集まればいいというのがいまの状況だ。他人との会話や接触はかなり減ったが、元々がそういうことが好きではなかった修には有り難い時代になったものだと思っていた。

 職業はコンピューター関係のエンジニア。会社に行ったとしても同僚と話す機会はほぼない。人嫌いというわけではなかったが、子供の頃からそうだった。

 身長だけは180センチ超えだが細身の色白、無口で社交性はない。ただ好きなのは昔の古い映画を夜中に観ることだけだった。

 たった一人で室内で――暇ではないかと、たまに問われる。

 社交性の無さを暗に告げられているわけだが、修は気にならなかった。修には猫型アンドロイドの同居人がいた。

 猫型のアンドロイドはナインという名前だ。艷やかな黒の毛皮に長い優美な尻尾を持っている。『彼』は餌も簡単で、排泄もしない。ただ修の側にいて、一緒に映画を見たり、ニュースを見ては政治について討論したりする。

 物静かな彼を修は気に入っていた。

 アンドロイドは現在も高級であったが、修の生活にはぴったりで会話を交わすことによって知識を得ていく機能もあった。決して安い買い物ではなかったが、いまでは手放せない程のペットとも相棒ともいえる存在である。

「ナイン、今日の夜に配信される映画を教えてくれないか」

「1980年代の海外のアクション作品とラブストーリー、日本映画なら任侠ものといったところでしょうか」

「どれも心が惹かれないな……少し早いが夕食にするか。デリバリーかワンプレートの冷凍食品のストックはあったっけ」

「デリバリーなら各種ありますが、ワンプレートの食材ならば和食かピザがありますよ。それとビールが3缶とオレンジジュース、賞味期限間近のミルク」

「じゃあピザと牛乳にするか」

「野菜が足らなさそうですけど?」

 少し意地悪そうにナインが笑う。

 猫が笑うというのはおかしい表現だが、もう5年も暮らしているとその声音や微かな表情でそれが分かるようになってきていた。

 修は小さく笑うと、腕を伸ばし拳を作った。軽くこつりとナインの額へ拳を当てる。それから毛をくしゃくしゃに乱すようにわざとナインの額を撫でた。

「こいつ。――じゃあ、面倒くさいからビタミン剤各種を追加で」

 それでどうだと相棒に持ちかける。

「身体には良くないですが……しょうがないですね」

 修の腕から逃れて、ナインはリビングとキッチンの間にあるカウンターへと飛び乗った。そこで前足を使い乱された毛の毛づくろいをする。

「私には手がありませんから、ご自分でどうぞ?」

 ツンっと済ました表情で修を見下ろしてくる。

 こういう茶目っ気も、修との生活の中で得てきたものだ。

「了解」

 修は立ち上がりキッチンへと向かった。手元を覗き込むようにナインがカウンターの上を歩いてくる。

「もう少し、自炊ができると身体に良いんですけどね」

 冷蔵庫から出してきたピザのパッケージを前にして、ちょいちょいとナインが触れる仕草をする。

「レシピなら幾らでも検索して差し上げますよ?」

 冷凍のピザをレンジで温めながら、苦笑いしつつカウンターに常備してあるサプリメントを口に放り込む。牛乳でそれを飲み下し、その残りをグラスに注いでからリビングのソファに改めて腰を下した。

 ピザが温まるまであと数分。

 壁に設置された大画面のテレビはつまらないバラエティ番組を垂れ流し、修は見るのも嫌だというようにあちこちのチャンネルボタンを押していた。

「修さん、たまには外で遊んでみては?」

「僕がそういうのを嫌いなのは知ってるだろ?」

「それにしたって、ここ10日は買い物以外の外出をしていないでしょう。健康的にも良くないんじゃないかと」

「ナインを僕の保護者に育てた覚えはないんだけど」

 お互いにそんな会話を交わしながら、もうすぐピザが焼き上がりそうな時だった。

 ──ピンポーン。

 来訪者を告げる音が鳴り、修はオンラインの通販でなにか頼んだのかと頭を巡らせる。

 ナインがピンと耳を立てた。インターホンのカメラと自身を繋いでいるようだった。

「どうやらお友達ですよ」

 含み笑いをするように、耳を上げたままナインが首を傾げる。

 さっと先にカウンターから飛び降りると、玄関へと向かってトコトコと走り出した。

「にゃー」

 猫らしい鳴き声を上げて、三和土へと下りるとガリガリと玄関の扉を掻く仕草をする。

 その声が聞こえたのか嬉しげな声が扉越しに聞こえた。

「お、その声はナインだな」

 修はナインに続いて玄関へ行きかけて、はあっとため息を吐いた。

 仕事も無事終わり、ゆったりと過ごしたかった今夜には不似合いな来訪者だ。一体何の用事だろう。

「おーい」

 と、図々しく扉の向こうから声がかかる。

「はいはい」

 仕方なく、修は扉を開けた。

 訪ねて来たのは大学時代からの友人の石田だった。

 修とはまるで反対の明るく社交的な性格で、笑うと少し釣り目の猫に似た表情をする。ルックスも細身で身長も170センチ半ばで、修を少し見上げて話す。

「どうしたんだよ、こんな時間に」

 平日の夜9時。石田はオフィスワーク中心で今日会う予定もなかった。

「ナインに会いたくてさ」

「それだけのために?」

「ナイン可愛いじゃん」

 石田の行動は昔から突飛で、思いつくとすぐに行動に移すようなタイプだった。多分ナインに会いに来たのも、特別な理由などないのだろう。

「夕飯は冷凍ピザと牛乳だぞ」

「マジで? なんかケータリングしようぜー」

「おまえの奢りならな」

 唇を少し尖らせ『じゃあピザでいいよ』と石田は拗ねた声で呟く。本来なら厚かましいと思えるこんな言動も、石田ならなぜか許してしまうようなところがあった。とにかく、無邪気なのだ。

 今も、

「ナーイン」

 と、玄関の三和土にいたナインを抱き上げて頬ずりしている。

「会いたかったぜー」

 抱きしめて目を細めて背や腹の匂いなどを嗅ぐ。ナインも別に嫌がるでもなく、ゴロゴロと喉を鳴らすばかりだ。

「――で、何だよ。入れてくんないの?」

 玄関で話していたことに、修は言われて気づいた。

「いや」

 別に入れても良い。入れても良いのだが――

「なに、お前に会いに来たって言わなきゃ駄目だった?」

 ニヤッと笑う口元も、細められた目元も本当に楽しそうだった。

 見上げられて、修は言葉に詰まる。誂われているのは分かっていた。

 石田は友人だ。友人には違いないのだが、――先日突然告白をされた、今はとても微妙な仲なのだった。

 ナインを抱きしめたまま、玄関口で投げ散らかしたスニーカーもそのままに修の側をすり抜けて部屋に上がりこむ。

 微妙な関係とは言いつつも、特にお互いに何かがあったわけでもなく、修が告白を保留していることで石田が答えを詰め寄るでもなく、以前と変わらない雰囲気が続いていた。

「じゃあピザでいいんだな。ビールならあるぞ」

「あ、ビール貰う~」

 テレビの前のソファにナインと共に当たり前のように腰を下した石田は、先ほどまでの修と同じようにリモコンを操作していた。

 程なくしてピザが焼き上がるオーブンの音がキッチンから鳴り響き、修はカップに牛乳、缶ビール、皿に盛ったピザを手にリビングの石田の元へ戻った。

「私も少しお腹が空いたんですが」

 石田の腕の中でナインがピザの香りにつられるように告げる。

「あはは、お前のご主人様はお預けするのが好きなんだよ」

 告白に対する嫌味とも思われない言葉を石田は告げ、呆れたようにため息を漏らす修を見上げて笑って見せた。

「サンキュ」

 石田は気軽にビールを受け取って、勝手に乾杯をする。

 修は考えた末、わざとどさりと石田の横に座り込んだ。肩は触れないが、少しでも動けば肘は触れ合う。微妙な距離に自身で座ったにも係わらず、修は緊張から身体を固くした。

 プシュッと小気味好い音をさせて、石田は缶ビールを開け口をつける。喉がゴクゴクと動くのが修の視界の端に写った。

「はー、うまい!」

 修の内心を知るのか知らないのか、石田は無邪気にビールを握りしめ叫ぶ。半分ほどに一気に減った缶をテーブルへと置き、早速とピザへと手を伸ばす。

 ピザを口に運びながら、石田は修の方へと顔を向ける。

「で、ナインってモノは食えるんだっけ?」

 石田はもぐもぐと口いっぱいにピザを頬張り、指を舐める。ナインは答えずに、修と石田のやり取りを見上げている。二人の微妙な関係を、すでにナインは知っていた。

「情緒がないようだけど、いろんな味のするオイルだけだな。ナインは何が好きだっけ……」

「何度も言ってますがチキンです」

 少しぼんやりとしたところのある修の問いにハッキリとナインは抗議するように答える。

「修、そういうとこだぞ、お前」

「……うるさい」

 二匹の猫に責められているような雰囲気に、修はどこか居心地の悪い感じでソファから立ち上がると、チキン味のナイン用のオイルをキッチンの棚から取り出した。

「なあ、俺がナインにそれあげていい?」

 キッチンから戻った修の手から、オイルの缶を奪い石田はソファからピョンと跳ね上がるとナインの餌の皿へとそれを流し込んだ。

「ありがとうございます、石田さん」

「たくさん食べて大きくなれよー」

「残念ながらこれ以上、大きくも小さくもなれないんですけれどね」

 いつものようにナインが微笑む。それから美味しそうにオイルに口をつけた。

「ナインって最初から比べたらよく喋るようになったよな」

 食事をするナインを見つめながら石田がしみじみと呟く。

「個体差もあるし、飼い主との関係で性格が変わるらしい」

「修がしっかりしてねーから、ナインが大人っぽくなったんだろうな」

 そう言って笑いながら石田が再びソファに座る修の隣に腰を下した。

「勝手言ってるな」

 修も笑って、石田の頭にポンと手を置いてテレビに向き直った。

(あ……)

 その途端、横にいても、石田の首筋から頬までが赤くなるのが分かった。慌てて手を離すのもわざとらしく、修は気づかないふりをしてもう一度石田の頭を軽く叩いてから手を離す。

 そわっと、石田が横で足を引き寄せて揺れている。顔を伏せ気味に、面白くもないバラエティーを上目にみているのが分かる。

 ビールはまだ半分残ったままだ。

「さあ、食うぞ」

 修は大声を出した。妙な空気を払拭したかった。

 コホンとナインが背後で咳払いのような声を出す。叱られているようで居心地はこの上なく悪かった。

「……お前さ」

 修がピザに手を伸ばしたところで、石田がぽつりとらしくない小さな声で修を呼んだ。「お前さ、実際のところどうなわけ?」

 伏せている顔のまま、ちらりと、石田が修を見る。

 その目線から逃げることが出来ずに、修は固まった。

 実際のところという石田の聞きたい意味は分かっていた。それはきっと石田が修の恋愛対象になるかといいたいのだろう。

 修はその答えから逃げていた。石田のことは友人としてずっと好きだ。男性同士の結婚も認められている現在で同性愛への嫌悪もない。修の知り合いでも同性婚をした人間も多くはないがいる。

「えっと……まだ考えてる」

「マジ、そういうとこな! 嫌ならハッキリ言ってくんねーと、俺がモヤモヤする」

 ピザを片手に小さく囁く修を石田が睨み付ける。

(どうして僕が怒られるみたいな感じになってるんだよ……)

 言葉にこそしないにしろボソリと心の中で思いつつ、食べかけのピザを皿に戻す。

 だが、好きだと告白されて数か月。その答えから逃げていたのは修本人だった。もし自分が同じ立場だとすると、イライラが募るのも分かる。

「じゃあ聞いていいかな……石田は僕のどういうとこが好きなわけ?」

「はあ!?」

 石田がガバリと顔を上げた。顔はまだ真っ赤だが、いつもの石田だ。

「おっまえ、そういうとこ!――言う、かな普通」

 ガシガシと自身の頭を掻く。膝を抱えたまま、赤い首筋に手を当てて石田はそれでもうーんと考える。

 修はそれをちょっと可愛いなと思って見ていた。

(いや、可愛いなって思っちゃ……駄目、なのか)

「デリカシーない所」

 そっぽを向いて、石田がぼそっと呟いた。

「友達少ない所、暗い所、趣味がインドアな所」

「おい」

「……ナインと俺にしか心を開かない所。わりと優しい所」

 ふてくされるようだった早口の声が、次第にゆっくりと低くなっていく。

 片手で頬づえを作ると手の甲で顔を隠すようにしながら、ちらりと修へと視線を流し、石田が最後に言った。

「手が、かっけぇなって。いつも見てた」

「手?」

 自分では特に何も思ったことのなかった、手を改めて眺めながら『これ?』というように石田の目の前に開いてみせる。

「手のフェチなんだ」

 しみじみと呟く修の肩を音が派手に鳴るほどの勢いで石田が叩く。

「お前のそういうとこが大嫌いで、大好きなんだよ! バーカ! バーカ!」

「お、おう……」

 出した手を引っ込めながら牛乳を一口飲むと、無防備にソファに置かれていた石田の手をそっと握りしめた。

「……僕も石田のそういう素直なところ、好きかもしれない」

「しれないってなんだよ……なんだよ、もう……わけわんねー……」

 長年友達として付き合っていたが、石田のこんな表情を見るのは初めてだった。

 耳まで紅潮した肌、意外と長い睫毛、震える指先。

「……止め……俺の心臓がうるさい……」

 消え入りそうな声で石田が囁くと同時に、修は握りしめる手を強くした。

「その……僕も、進めて良いかどうか……分からないっていうか」

 逃げようとする石田の手を逃がすまいと、強く握りながら、ちらりと石田を見る。顔を上げるのは何だか憚られた。

「俺に、決めさせようっていうのかよ!」

 顔を赤くしたまま、石田が喚く。こちらを睨みつけてくるややつり上がった目は、ナインそっくりだ。

「……ぞ」

 石田がなにか呟いた。

『え?』と聞き返す暇さえない。石田はするりと修の手をすり抜けると、上から手を握り返してきた。反対側の手で肩を押されて、修はあっという間にソファの上に押し倒される。 

「ズルいんだよ」

 馬乗りになると上から修を睨みつけて、石田はため息のように囁いた。いきなりのことに修は動けない。

「いや……その……」

「俺が、お前を……どうこうできるわけねーじゃんよ」

 『まだ答えを貰ってもねーのに』と、石田はその姿勢からどうしようも出来ないといったふうに、修の胸に拳をドンと当てた。そのまま肩に頭を乗っけてくる。

 ナインに額を擦りつけられているそれと、大して変わらなかった。嫌悪はない。

「いま、どんな顔をしたらいいのか分からない」

 真上には石田の見慣れた顔。見慣れているはずなのに、見知らぬ表情。

「思っていることを言って、表情にしてくれたらいい」

「……それでいいんだろうか」

「それでいい」

 修は小さく吐息を洩らし、石田の背に腕を廻してギュッと抱きしめた。

「僕は石田が好きだと思う。石田からいろいろなことを学んだし、これからも石田と一緒に過ごせればいいと感じている」

「……それで?」

 真剣な修の表情から視線を離さずに、石田が柔らかな声をかける。だが、微笑んでいるのにどこか泣きそうな表情にも見えた。

「……そこからが、分からない」

 修の言葉に石田が目を細める。困ったときのナインのような表情だった。

「好きになってごめん。本当に……ごめん……修を戸惑わせてるよな、俺」

 泣き出しそうな小さな声を慰めるように、ナインがソファの背もたれに飛び移り、石田の肩口に頬を摺り寄せる。

「……AIロボットに恋するなんて、修を困らせることでしかないのに」

「嫌だとは思ってない。ただ、僕は石田を幸せに出来るのだろうか。恋心というものもまだあまり分かっていないのに」

 無意識のままに修は石田の髪を指先で梳くように撫でながら、少し寂しそうに微笑んだ。

「だから、こうやって……するなよ」

 石田は首を振って一度は修の指から逃れようとした。

 けれど、俯くと目に薄っすらと涙を溜めて修の目を見返した。指先から手のひらへと猫のような仕草で修の手にすり寄る。

 修の手のひらに、熱くなった石田の体温が伝わってきた。

「けど……お前は、こうやって……人間からいろんなものを学んでいくんだろ? ナインみたいに」

 ナインがニァとソファの背から控えめに鳴いた。修はそちらを見てから石田を見つめ返す。潤んで熱っぽい目はやはり彼らしく無く、新しい。

「ああ。僕はこれからも学んでいく」

「なら」

 石田が顔を寄せて目を閉じた。コツンと額と額を押し当てられる。

「お前の一番近くで、お前に色々教えるのは、俺が良い」

 修は石田の頬を撫でていた手を止めた。

 そんなこと考えもしていなかった。

「俺を、お前の一番近くに置いてくれよ」

 懇願するように石田が告白する。喋るたびに、熱い吐息が修の唇に触れる。

 テレビからは昔の古いラブストーリーの映画が映し出されていた。

 映画を好きだと思ったのは、人の心に少しでも近付けるからかもしれないと思ったからだった。

 けれど、映画よりもずっと石田の表情や吐息のほうが修の心を揺るがせる。

「僕は……石田が好きなんだと思う。石田にもっといろんなことを教わりたい。これからもずっと一緒にいたい。石田がこんな僕でも嫌じゃないなら」

 抱きしめる腕に自然と力がこもり、唇が触れ合うまであと数センチの距離になる。

『愛おしい』というのはこういう感情なのだろうか、と修は初めて感じた。

「……お前に会えてマジ幸せ。すっげー、いま嬉しい。なんでも俺が教える。それで、俺が知らないことを修が教えてくれたらいい」

「石田のほうがなんでも知ってるだろ」

「こういうことなら……」

 まるでテレビの画面に呼応するように、そっと唇が重ねられる。

 修はいままで感じたことのない感情を胸に抱きながら、その唇の温もりを味わった。

「……あと……キスするときは目を閉じろ……」

「……分かった」

 まだ吐息がかかるほどの近距離のまま、二人は視線を絡めながら笑い合う。

 そんな二人をソファの隅で見ていたナインがため息交じりの笑みをこぼす。

「そしてお二人はお付き合いをされるんですか?」

 顔を真っ赤にした二人がナインから視線を反らしながら、再び唇を一瞬重ね合わす。

「付き合うに決まってんじゃん!」

 修とナインに石田はそう告げると、彼の胸元に顔を埋めてその照れた表情を隠した。



【end】

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ナインのいる生活 河野章 @konoakira

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