第24話 第二の悪魔

 世界が滅亡するとき、天地は揺れ、疫病は拡がり、食糧もなくなる。


天地の揺れは自然災害。

疫病はウイルスの蔓延。

食糧難は自然環境の変化、そして食害。


ヨハネの黙示録に出てくるくらい古くからの害とされてきた『蝗害』。


それが突如として発生した。


アフリカ大陸を中心に発生したサバクトビバッタおよそ4000兆匹が各地の農作物に甚大な被害を出していた。


人間は勿論、それの対処法も得ていた。


殺虫剤の散布を広くすれば良い。


他の有益な虫まで殺してしまう結果になるが、食害を食い止めるにはその方法を用いなければならなかった。


しかし、サバクトビバッタも進化が止まった生き物ではなかった。長年使われてきた殺虫剤に対して生き残ったサバクトビバッタが卵を産み残す。

それが行く年も行く年も続けられてきたならどうなる?


殺虫剤耐性サバクトビバッタへと進化する。


それが大発生すれば、人間には手を打つことが出来なくなる。


それはウイルスに対して抗生物質を使い続けてきた人間で置き換えることも出来る。


様々な病気を抗生物質で押さえ込んできた人間。


しかし、生き残るウイルスがいれば行く年もの長い年月をかけて耐性を持つウイルスが発生する。


その蔓延が発生したときどうなるだろうか?


それが、新型強毒性インフルエンザだった。


人間は殺虫剤耐性化したサバクトビバッタと新型強毒性インフルエンザの戦いの時となっていた。

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