第4話 朝の日常 その2

 「う〜、まだ頭痛いよー」


 と、先程から痛い痛いアピールをしている、アホもとい、柚月。


 「それは、良かった

  もし、もう痛みが引いてたら、罰の意味

  がなくなるからな」


 「もー、なんでユーちゃんはいつも私に罰

  を加えるの⁉︎

  私、悪い事なんて、そんなにしてないも

  ん!」


 「そんなにって言ってる時点で、自覚して

  るだろそれ…

  大体、なんで、いつもお前は俺の背中を

  全力で叩くんだよ、他の人達にはしてな

  いだろ、それ」


 「えー、そんなの当たり前じゃん!

  他の人にそんな事したら、絶対に痛くし

  ちゃうもん!

  ユーちゃん、馬鹿なの?」


 …ちょっと、柚月の発言にイラッとして、罰を執行しようかと思ったが、取り敢えず一旦我慢して、話を聞いてみよう。


 「成る程、他の人にやったらと迷惑という

  事が分かるくらいの知能はあるのか

  じゃあ、なんで、それが俺には適応され

  ないんだ?」


 「また、私の事馬鹿にして、もうー!

  そんなの決まってるじゃん!

  だってユーちゃんは私の幼馴染たがらだ

  もん!」


 と、若干ふてくされた、様子で言ってくる柚月。

 うーむ、幼馴染ならではの、気を使わなくていいとう、ある意味での特別扱いという認識でいいのか?

 だだ、そうなると新たな疑問が浮かぶのだが…


 「分かった、幼馴染だから、このような態

  度をとっていると…」


 「そうだよ!

  寧ろ、それ以外に何があるの?」


 おっと、また小馬鹿にしてきてやがるな、こいつ。

また、お仕置きが必要なようだなぁ…

 いや、待て、ここでお仕置きしては、先程浮かんだ疑問点が分からなくなるから、取り敢えずそれを解決してからにしよう。


 「了解、了解、その言い分はまぁ、分から

  んくもない。

  俺もお前たちに対しては他の人とは比べ

  てもやっぱり、砕けた態度を取ってると

  思うし」


 「でしょー?

  普通の男の子なら、美少女にアイアンク

  ローとかしたりしないもん。

  本当なら、こんな美少女と一緒にいる事

  を感謝して欲しい所なんだからね!」


 と、いかにも不満です!という顔で言ってくる柚月。

 なんだ、いつもアイアンクローとかされている事に不満でも持っているのか?いや、普通は持ってるか

 ただ、これは柚月の行動に対してのお仕置きだから、知った事ではない!

 後、柚月が美少女である事は認めるが、それをそのまま言うとこいつはつけ上がるので、ここは…


 「はいはい、美少女ですもんね〜笑」


 と煽っておこう!


 「むー、ユーちゃんのあほー!

  そうやって私の事を茶化して〜」


 おー、頬がめっちゃパンパンに膨れてる!

 ちょっと、突いてみたいなぁ〜 ……


 はっ、違う、そうじゃない!

 疑問点を解決しようとしたのに思わず、話が脱線してしまった!

 いかん、いかん、取り敢えず、早急に疑問を解決しないとモヤモヤしてしょうがない!


 「おい、柚月、頬パンパンにしているのは

  いいが、さっきの話で疑問に思ったこと

  があるから、聞かせてくれるか?」


 「ん?

  疑問ってなーに?」


 「いや、背中を全力で叩くやつ、幼馴染だか

  らやるのは、分かった。

  ただ、その対象が俺だけなのはなんで

  だ?

  いや、女の子に出来ないのは勿論分かる

  が…」


 そうなのだ、ここが疑問に思った点なのだ。

 実は、柚月以外にも幼馴染はいて、そのうちの女子にやらないのは、常識的に考えて分かるのだが、俺とは別の男子にそれをやったのを俺はみた事が無いのだ。

 どうゆう事だか、この際、問いただしてやろう!


 「えっ

  そうだったかなぁ〜

  そんな事ないと思うんだけど〜?」


 ふーむ、こう言ってはいるが、俺の問いに対して明らかに挙動不審になっているな。

 そんなに目を泳がせてたら、なんかあるって事は一発で分かるもんなんだが…



 「よし、取り敢えずどうゆう事か説明しt」


 「おーい、二人ともおはようー」


 ちー、ここで邪魔が入るか⁉︎

 仕方ない、ここは声をかけた人物に挨拶をするか


 「うーす、おはようー」


 「…なんで、挨拶している時の顔が、そん

  な般若みたいな顔なのさ…」


 今、呆れながらに、俺に声を掛けている人物は幼馴染の1人の永井和也である。

 こいつは、いわゆるリア充の化物であり、容姿は、180の高身長で、髪は少し短髪の銀色気味なのが、爽やかさを演出しており、少し垂れ目な印象的な、その甘いマスクは女子を虜にしているのだ。

 しかも、成績は常にトップ10入りしており、運動では、1年生の時に既に、強豪校で名高い、うちのサッカー部のレギュラーに選ばれている程の実力者である。

 また、それらの要素が絡まって、1年の時に行われた文化祭の企画である、彼氏にしたいランキングで堂々の3位に選ばれていたりする。


 マジイケメン死すべし‼︎


 ただ、今回みたいに、たまに空気を読めず、爆弾を投下したりするのが玉の数ではある。


 なので、俺の寛大な心で許してやろうー!


 「で、なんで今度は裕樹はいきなりドヤ顔

  になっているのさ…」


 「和也、おはようー!

  まぁ、ユーちゃんがおかしくなるのは偶

  にあるから気にしなくていいんじゃな

  い?」


 て、おい柚月てめー!

 偶におかしくなってどうゆう事だ⁉︎

 まだ、罰が足りないようだなぁー!


 てか、あれ?


 「なぁ、和也?」


 「なんだい?」


 「あいつは今日はいないのか?」


 そうなのだ、いつもだったら一緒にいる奴がいないので、聞いてみたのだが、風邪でも引いたのか?


 「あー、それなら多分そろ『待ってー』っ

  て噂をすれば、来たみたいだね」


 声のした、方向に顔を向けると、かなり、ヘロヘロになりながら、こちらに向かってくる美少女の姿が


 「ハァハァ、やっと、追い付いた〜

  もう、お兄ちゃん、なんで待ってくれな

  かったの⁉︎」


 「いやー、盛大に寝坊してたから、このま

  ま、待ってたら、裕樹たちと一緒に登校

  出来ないと思って」


 「もう〜」


 今、来た美少女は和也の妹である。

 名前は水羽といい、年は香織と一緒の16歳であり、容姿はセミロングの黒色で、前髪を右側を瞳が隠れる程に伸ばしていると言う特徴的な髪型をしており、スタイルは身長が165程と柚月よりも高く、また全体的にボンキュボンとまるで外人みたいなスタイルの持ち主なのである。

 ちなみに、胸は柚月よりもでかい!

 後、学力は入学時点では、総合1位を獲得している。それによって、入学式の新入生挨拶を務め、その時のスピーチで、容姿が認知されたのか、現在では、学年問わずめちゃくちゃ人気を集めてる。

 ただし、運動は兄とは違ってかなり、音痴であるのは、ご愛敬だろう。うんうん

 性格は、何処かのアホとは違いお淑やかで、純粋なめちゃくちゃいい子である。ただ、時々、マイペースなんだよなぁ〜


 「…ユーちゃん、今失礼な事考えてたでしょ?」


 「なんの事だ?

  俺はただ、柚月がアホで水羽がいい子と

  しか考えてないぞ?」


 「やっぱり、私の事、馬鹿にしてたー!

  もうー、酷いよ!」


 「あっ、月ちゃん、ユーくんおはようー」


 お、おう、今俺たちに気づいたのね。

やっぱり、マイペースだなぁ〜

 まぁ、そこがまた可愛らしいのだが。


 「おはよう、水羽」


 「おはよう、水ちゃん!」


 「うん、おはようー、えへへ」


 わぁ、はにかんでいる姿が可愛らしいなぁ

香織にも、見習って欲しいものだな。

 特に胸とか…うお、なんだ突然⁉︎猛烈な寒気が⁉︎

ま、まぁ気にしないでおこう。多分これ以上この事を考えたら、いけない気がするな。

 まぁ、取り敢えずは切り替えて


 「よし、そろそろ、移動しないと遅刻する

  から、移動するぞー」


 「「「おー」」」


 こうして、俺たちは、わいわい喋りながら、学校に向かうのであった。

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