番外編3 先輩がゆえに先輩呼びされたい。

昼休み。

「黒川せんぱーい、今時間ありますか?」

「ああ、全然大丈夫だ。何か用か?」

「ジュース買いに行きたいんですけど、ついてきてくれませんか?」

「それくらい自分で行けるだろ?」

「あんまりいかないので、まだ自販機の場所把握しきれてなくて。」

「それなら仕方ない。1年だからな。早くいろんな場所、覚えろよ。」

「はーい。」

※赤海、白谷はお手洗いなうです。


「黒川先輩。黒川先輩って先輩呼びか君呼びかどっちが良いですか?」

「え?」

先輩呼びor君付け!!

先輩呼びは年下好きからすればたまらない呼ばれ方!

対して君付けもなかなかに呼ばれる方は気分がよく、先輩後輩というより友達感が増しこれもまた良い!

これは男子によって好みがわかれるだろう。

そしての男、黒川駿は先輩呼び派である!

黒川は言葉や態度にこそ出さないが、実は先輩呼びされてかなり喜んでいる。

(かといって自分から先輩呼びでって恥ずかしくて言えねえ!!)

自販機到着。

「黒川先輩?黒川君?どっちにしますか?」

「ど、どっちでもいいよ。」

「決めてくださいよぉ。黒川せ・ん・ぱ・い♡か、黒川君か。」

(こいつ!わざと先輩呼びを色っぽく言ってやがる!!これで先輩呼びって言ったらそれに誘われたみたいじゃねえか!!でも、後輩からはやっぱり先輩呼びされたいしな・・・)

ぴっ。←ジュース購入。

「どっちがいいか早く決めてください。黒川君?それとも・・・」

黄山は黒川の耳元で甘く――

「黒川先輩?♡」

そうそれはもう甘く囁いた!!

「きゃ、きゃあああああああああああああああああああ!!!」

黒川逃走!!

黒川は耳が弱く、さらに先輩呼び、さらに甘い囁き、さらにかわいいのトリプルパンチにたまらずK.O!

「あはは、ちょっといじめちゃいましたね。」


実は、白谷と被るがゆえに先輩呼びしたい黄山であったので二人の意見は最初から一致していた。


5時間目後、LIONにて。

黒<今更呼び方変えられるの気持ち悪いから、先輩呼びでいい!!

(黒川先輩、可愛い・・・!)

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