女嫌いの俺があいつと⁉

初夢碧惟

華やかな高校デビュー!

第1話 入学式でスマホをいじるな!!!

「私はね、蒼君。あなたのことが好きなの。だから......」

そういった人は誰だっただろうか......。


「おい、光樹君。今入学式中だよ。スマホ使うのやめなよ。」

「なんで俺の名前を。」

「入学式の座席表に書いてあるわ。やめないと怒られるぞ。」

「そういう君は......蒼君だね。大丈夫、ばれないから。」

もういい。放置しておこう。どうせやめないであろう。そう思っていた矢先、先生が近づいてきて、光樹は小声で怒られていた。

「ほら、言わんこっちゃない。」

「素直にスマホやめとくわ。」

「最初からそうしろよ」

そんな話をしていたら、違う先生に蒼が怒られた。

入学式が終了し、教室に向かっていた。日橋高校は入学式が終わるとロングホームルームがあるのだ。

教室に向かう最中、また光樹と出会った。

「あ!さっきのスマホの人だ。」

「そういう君は、しゃべってて怒られてきた人だ。」

お前のせいだろうが。それを言うとまた怒られそうな気がするからいわないでおこう。

「光樹、クラスはどこ。」

「えっと、C組だよ。蒼はどこ。」

「俺はA組だけど。」

「違うクラスだな。じゃあまた出会ったら。」

「そうだな。」

意味もないやり取りをしていたら、教室棟についていた。


日橋高校は一学年に6クラスあり、蒼はA組、光樹はC組だ。

クラスではそれぞれ顔合わせのレクリエーションを行った。

気になる女子は......いるわけなかった。蒼は女が嫌いだから、気になる女子が現れるなんてあるわけなかった。


「あれ、蒼じゃん」

「なんだ、またお前か。」

「あ、そうだ蒼。いい知らせ聞きたいか?」

「やめとく。ろくなことがなさそう。」

「じゃあ聞いてくれ。」

「話を聞け。」

「聞いてください。」

無視して帰ろうかと思ったが、一応話だけ聞こう。

「なんだ?そのいい知らせの内容は。」

「なんか、お前のことを知りたがっている女子がいるらしいぞ。」

それを聞いた蒼はどう反応していいのかわからなかった。

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