恋愛(ラブコメ)集

ユニコーン

Episode 1 僕の彼女は配信者

「今日もみんな私のために来てくれてホントにありがとね〜」

 その声を僕は隣の部屋でラジオ感覚で聞いていた。 

「うわーー!あははは。 

 めちゃくちゃびっくりしちゃった〜。

  何このキャラかわいいね〜」

今日もにぎやかだな〜

「あっ、みーさん。スパチャありがと〜」

そう。 

ここで察しのいい人は気づいているだろうが僕の同棲している彼女はゲーム配信をしている配信者だ。

僕はあまり彼女の配信画面を見たことないから知らないけど彼女が言うにめちゃくちゃ人が見に来てくれているらしい。

確か4、5000人?だとか

ホントかどうかは知らないけど。

でも最近は少し寂しい。

毎日毎日配信。

もうちょっと僕の事をかまってくれてもいいと思う...

大体配信は2,3時間程度。

でも、僕にはその時間が1日にも感じた。

僕は彼女と同じ職場で出会い付き合って、同棲した。

しかし今、彼女は某事務所に所属している。

職場も違うし帰って来たら配信をしているから家では静かにしてなくちゃならない。

会社でも一段とずば抜けて可愛かった彼女は生配信でも顔出しをしている。

事務所の飲み会も行っているから薄々浮気されてるんじゃないかな?

と思う日が毎日続いた。

同棲したばかりの頃はよく二人で毎日ゲームをして遊んだ。

そして僕が彼女に配信してみたら?と誘ってみた。

すると彼女はやる!といってくれた。

まさかここまで人気になるとは思っていなかった。

誘わなければよかったな...と思ってしまった

もうここらへんがきりのいいところなのかな


「今日も配信お疲れさま〜」

「ありがと〜。めちゃくちゃ疲れちゃった」

「ねぇ、ちょっと話があるんだけどいいかな?」

「えっ、どうしたの〜。ちょっと休憩したいんだけど〜」

「ごめんごめん。すぐ終わる話だから。」

「なになに〜深刻そうな顔して〜」

もう言うしかないよね

「ねぇ、もう僕達、別れない?」

その言葉を聞いた瞬間彼女の目に涙が溜まった。

「えっ、じょ、冗談だよね、

   何かの冗談だよね...

     冗談って言ってよ...

     なんでなんで、」

彼女はもう泣いていた。

「これがお互いのためかなって思ってさ」

「どういうこと...私には、わ、

私には!君しかいないのになんで、なんで、

そんなこと言うの!

もう、私には飽きちゃったの?」

「いや、今でも君のことは好きだよ。」 

「そしたら、なんで、なんでなの...」

「毎回僕が帰ったら君は配信してた、

あまり家でも喋る機会がなくなって、

事務所の飲み会に行ったりしてて帰ったらいなくて...

そんなことが続いてどんどん寂しくなっていって。

そしたらもう、別れたほうが君は一人でのびのびと僕の事を気にせず配信できるかなって

思って、」

「なんでそんなこと言うの!

私は、私は君のために配信してたのに!

最初、配信を君から誘われたときは少しやりたくないかなって、思ったけど、君が言うならって思って頑張ってた....

事務所に入ったのだって君のためだったのに

もう、私のことは嫌いなの?」

そう言った彼女の目は涙で溢れかえっていた





〜あとがき〜

自分も配信をしている彼女が欲しいものです。




Chapter1 完









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る