砂浜に打ち寄せる白い波が、ザザン、ザザザンと音を立てる。それは海の呼び声で、それは海の歌。

砂が足を飲み込み、歩きにくい。貝殻の破片が裸足の足裏に刺さり、やけに痛い。鼻をつく磯の香りは、何故か安心する。

空と海の境目は1本の青い線。水平線だ。なにもない水の上。この青は空の青を映しているのに、この青は空の青じゃない。

太陽はゆっくりと西に傾き、水面を照らす。揺れる光は眩しくて、目を細めてしまう。

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