ロズウェル事件驚愕の真相

碧美安紗奈

ロズウェル事件

 1947年アメリカ。ニューメキシコ州の街ロズウェル近郊の牧場に、UFOが墜落した。

 よく誤解されるがUFOとは未確認飛行物体Unidentified Flying Objectの略で、正体不明の飛行物体のことに過ぎず、それを宇宙人の乗り物と仮定する場合はエイリアンクラフトというのが本来の用法だ。


 だがこのとき墜落したものについては後にそのエイリアンクラフトだったのではないかという憶測が出され、話題を広げることになった。

 伝説のだいたいのあらましはこうだ。

 ロズウェルに墜落した宇宙船とそこに搭乗していた異星人数名の遺体、及び生存者を軍が回収し、それらの存在を隠蔽した。


 対して、アメリカ空軍総司令部が1997年に提出した報告書による公式見解では、宇宙船とされたものは観測用の気球に過ぎず、エイリアンの死体とされたものは別の機会に軍が実験で使用した人形との混同だという。


 では、実際はどうだったのか。


 その真相を垣間見たのは、たった一人だけだそうだ。

 政府の陰謀に怯える本人のために、仮にジョン・スミスと呼ぶことにし、彼が辿り着いたという恐るべき真実の片鱗をお教えしよう。


 それは1994年から95年に掛けて、ロズウェル事件と異星人を関連付ける見解への軍による最初の否定がなされたあとの出来事だという。


 ジョン・スミスはマサチューセッツ工科大学MITの元教授で、物理学の博士号を有しノーベル賞受賞者候補にもなったことのある唯物論者だった。豊富な白髪を生やし、眼鏡を掛けて白衣を常用する彫りの深い顔付きの老年男性で、異星人やらUFOやらにまつわる伝説や政府の陰謀などはもちろん、超常現象の一切も神も信じていなかった。


 そのためか、彼はネバダ州南部の山脈に挟まれた塩湖近くの荒野に鎮座する秘密基地、エリア51で働くことを許されていたのだ。

 こちらも、エイリアンやらUFOやら政府の陰謀にまつわる伝説が多くあり、ロズウェル事件のエイリアンクラフトが運ばれたとも語られる場所である。

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