アナタは私の宝モノ。

突然ですが、男の人のロマンって何なんでしょう。


今まで生きてきて、いろんな人を見てきて、私が漠然と思っているのは、けっこう高い確率で「殿様」志向があるんじゃないかってことです。


いわゆる、一国一城の主ってヤツ?


周りからいろいろやってもらえて、何でも言えて、好きなようにできたら、そりゃ気持ちがいいですよね。


そして、これが(一部の)オンナの人の「オトコの人とは対等なパートナーでありたい」という志向としばしば対立するわけで、まあ、平たく言うと、「もっとちゃんと私を愛してほしい」的な気持ちがその根底にはあって、つまり、私のこと大事にしてよってことになるんだろうと思ったりします。


昔、あるオトコと付き合ってる時に、まさにこの問題に悶々と悩んでいたのだけど、その時たまたま、手塚治虫先生に関する番組をテレビで見たのです。

ちょっと、それについて書いてみたいと思います。


かなり前なので、全体の詳しい内容はもう忘れたんだけど、当時の私にとって衝撃的でよく覚えてるのが手塚先生の奥さんの話。


手塚先生はもちろん、家で漫画を描いていて、スタッフとか(弟子も?)いっぱい出入りしていて、奥さんはほとんど下宿屋のおばちゃんと化してるような状態。

自分の夫と夫婦らしい生活を楽しむなんて、まったくないような感じに見えました。


これって、普通の夫婦だったら、奥さん、耐えられないだろうな。。。


でも、彼女はものすごく忙しくて、さびしい気持ちがあったとしても、手を止めてそのことを考えるヒマすらなかったのかもしれません(私の想像)。


そんなある日、縁側の窓ガラスを拭いていると、通りかかった手塚先生が一言「ご苦労様」って声をかけてくれた、と。

結婚してから初めてのことで、すごくうれしくて、何だかその一言だけで、これでいいんだと、自分のやってることがすべて報われたような気持ちになった、みたいな話だったように記憶してます。


それを聞いて、私は当時の自分の恋愛の悩みの正体(?)が、霧が晴れたみたいにはっきりと見えた気がしました。


カレはあまりに自分本位で、下手すると私はなんじゃないかと不満で、内心では腹が立っているのに、別れることもできずにいる自分がまた腹立たしかったりする。

でも、それって、カレがからなんだなぁって、つくづく思い知ったわけです。


たぶん、それくらいのすごい人だったら、カレに必要とされること、つまり必要な時に必要なことをしてあげられるというだけで、名誉なことなんだよね?


手塚治虫は社会の宝。なのです。


奥さんは、それを社会からお預かりしてるんです。


手塚治虫先生が人々に愛される漫画を世に出し続けられるように陰で支えるのが、自分の役目だと思えたのです。


もちろん奥さん自身も、先生のことを、そうされるだけの価値のある人と認め、尊敬してるから、できるんだと思います。

そうなると、「妻として自分をちゃんと愛してほしい」的な個人的な欲求はもはや吹っ飛んじゃうことがあるんだなぁと、得心がいったわけです。


人としては誰しもお互い対等なんだけど、それとは別に「社会の宝」等々の価値基準はどうしてもあって、少なくとも私にとっての当時のカレは、そこまで私が尽くすということに私自身が納得できるような、そこまで尊敬・尊重できる相手じゃないんだってことに、思い当たってしまった。


まあ、だから別れたってことでもなかったんだけど。。。笑

これからも私はカレとの現状に納得せずに、不満を持っていていいんだ、関係の改善を模索してもいいんだ、くらいのスタンスにはなりました。

と同時に、キミは当たり前のように威張ってるけど、そんなに人から一方的に尊重されるほどの人物なん? って、口には出さずに問いかけ続けてるような状態になったわけで、いずれにしても、あまりいい恋人関係じゃなかったってことですね。


さて、これを急に書きたくなったのは、今朝、やっぱりテレビで新庄剛志の元妻が、彼との関係を含めた半生を本にしたって話題をやっていて、手塚先生の奥さんと同じような発言をしていたからなのです。


もう、びっくりしました!!

やっぱり、パートナーのことを「社会からの預かり物」的に思うことって、あるんだなぁって。

彼女、はっきり言ってました。

「(新庄剛志は)私のような者が、していい相手じゃない」みたいなことを。


手塚先生の奥さんと同じだと思いました。


社長だったり、芸術家だったり、政治家だったり、医者だったり。。。

世の中には、いろんなオトコがいます。


社会的な地位があっても、人として尊敬できない人もいるし、

名もない一般人でも、(自分にとって)素晴らしいと思える人もいる。


私自身は、名もない人でも私を大事にしてくれて、幸せを感じさせてくれる人がいいなぁって、小市民的なことを思うわけで、妻を大事にしてくれる人は尊敬できる人、っていう図式になっています(笑)

(だから、夫のM夫くんは私にとって宝物です!)


とにかく、自分なりに相手への尊敬度合いが高ければ、たいていのことはうまくいくような気もする。


人に誇れる部分が一つでもある人間(=人から尊重してもらえるような人間)になれるように、わたくしの方も精進いたします。。。


***


ここ数カ月、家の大お片付けを進めるためにカクヨムを半封印していたのだけど、最近、堪え切れずに半解禁しちゃってる状態。

で、そうなるとやっぱり頭の大半を ”書きたいこと" が占めることになって……あぁ、やぱい、片付けの段取りを考えて着々と進めねば、と思うんだけど、頭の中がすぐにはカクヨムからお片付けのモードに戻らず、いちいちイチから考え直さなくちゃならない感じで効率が非常に悪くなっています(汗)


よく一流のプロサッカー選手は、24時間サッカーのことを考えてる、そうじゃなくちゃやっていけない、みたいな話を聞くけど、うちのお片付けも大掛かりになると、24時間考えてるくらいじゃないと進まないのでした(笑)


今日は、最近はじめた新作をお休みしてお片付け頑張ろうって思っていたのに、こっちを書いちゃいました。。。あ〜ぁ

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